決定版 日本の剣豪

日本には「剣豪」と呼ばれるような武士は数多く存在していたが、その中でもよく知られている剣豪というと、多くは宮本武蔵や柳生十兵衛などが挙げられる。もちろんこれらも剣豪と呼ばれているのだが、本書は戦国・江戸、そして幕末維新の中でどのような「剣豪」がいたのかを取り上げている。

第一章「「剣術」の誕生と「戦国」」
元々武士の時代は平安時代末期にあった源平の戦いの中で出てきた。しかしその時は剣術なるものは生まれておらず、誕生したのは戦国時代になってからである。その時代に中で「神道流」や「一刀流」「卜伝流」「新陰流」など有名な剣術の流派の原点となるような流派が誕生した。その始祖たち、たとえば卜伝流でいうとか、一刀流で言うと伊東一刀斎などが挙げられる。

第二章「「泰平の世」の存在意義」
やがて剣術の流派にも様々なものが生まれ、柳生十兵衛や柳生宗矩などの柳生一族が産みだした「柳生新陰流」、さらには宮本武蔵の「二天一流」などがある。

第三章「「幕末維新」血風録」
時代は幕末になると、剣術でも特に有名な「北辰一刀流」や、「直心影流」などの流派も出てきた。本章では特に新撰組をはじめとした幕末に活躍した人々を取り上げているが、坂本龍馬は北辰一刀流、土方歳三や近藤勇などの新撰組の多くは天然理心流である。元々天然理心流は近藤勇をはじめとした近藤家が「試衛館(しえいかん)」と呼ばれる道場を構えていたことにちなんでいる。

日本の剣豪を挙げていくだけでも多くの人物がいることがわかるのだが、本書はあくまで選りすぐりの剣豪である。もちろん本書で取り上げていない剣豪たちも沢山いる。とはいえど、剣豪たちはどのように剣術を磨き、どのような人生を送ったのか、その片鱗を知る格好の一冊と言える。

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