ジグソーパズル48

タイトルを見ると、「AKB48」に似せてつくっているような印象である。しかし本書は女子高生たちが様々な事件に巻き込まれながらも、解決に導いていくという物語である。しかも同じ高校、さらには同じ学級のクラスメートたちであり、それが全員で48人いるから「48」と名付けている。

女子高生ならではの青春を謳歌しているかと思いきや、ことあるごとに事件が起こり、青春どころではなく、事件の推理を行っていくような流れである。しかし、その流れでも、各々が女子高生であることを忘れておらず、流行に乗ったり、趣味に走ったりなど事件に女子高生に、趣味に、一部部活にと一生懸命な姿がここにある。

女子高生と名探偵軍団というか、問題児集団というような集団であるのだが、妙な団結力があるのが魅力的で、なおかつキャピキャピしたステレオタイプの女子高生はあまりおらず、むしろ女子高生らしからぬ子たちが多かった印象だったが、その「らしからぬ」ところが魅力的だった。