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2020年10月

空気の検閲 大日本帝国の表現規制

「検閲」と言うと、表現の自由を規制する中でもっともネガティブな存在である。というのは元々日本国憲法にある「表現の自由」に違反していることにある。とはいえ本書はあくまで戦前、日本国憲法が生まれる以前の「大日本帝国憲法」が定められていた時代に遡る。大日本帝国憲法においては言論の自由は担保されているのだが、「法律の範囲内」とされている。これは表現の自由に関する法律による規制の範囲内で許されると言うことを […]

時間とテクノロジー

元々「時間」という概念が生まれたのはいつ頃なのかは誰にもわからない。人類が生まれた時なのか、それとも地球そのものが生まれた時なのか、あるいは宇宙が誕生したときなのか、論者によって考えは異なる。 また、哲学とは異なるものの、「時間」に関する考え方は「技術」の進歩と共に変わっていったとも言える。ではどのような変化があったのか、本書では技術、物語などのカント年から取り上げている。 第一章「鮮明な過去はつ […]

ジグソーパズル48

タイトルを見ると、「AKB48」に似せてつくっているような印象である。しかし本書は女子高生たちが様々な事件に巻き込まれながらも、解決に導いていくという物語である。しかも同じ高校、さらには同じ学級のクラスメートたちであり、それが全員で48人いるから「48」と名付けている。 女子高生ならではの青春を謳歌しているかと思いきや、ことあるごとに事件が起こり、青春どころではなく、事件の推理を行っていくような流 […]

仕組み化であなたの物件の稼働力 収益力を最大化

サンライズパブリッシング様より献本御礼 新型コロナウイルスの影響により、経済的に冷え込んでいる。不動産業界もまた例外ではなく、価格の下落が響いているような状況にある。また不動産投資を始める、あるいは続ける中でも「融資」の面でも厳しい側面があるという。本書はそのような冬の時代の中で「仕組み化」を行うことにより、収益を最大化するための方法を伝授している。 第1章「融資冬の時代に不動産投資家がすべきこと […]

決定版 日本の剣豪

日本には「剣豪」と呼ばれるような武士は数多く存在していたが、その中でもよく知られている剣豪というと、多くは宮本武蔵や柳生十兵衛などが挙げられる。もちろんこれらも剣豪と呼ばれているのだが、本書は戦国・江戸、そして幕末維新の中でどのような「剣豪」がいたのかを取り上げている。 第一章「「剣術」の誕生と「戦国」」 元々武士の時代は平安時代末期にあった源平の戦いの中で出てきた。しかしその時は剣術なるものは生 […]

生きるための図書館―一人ひとりのために

私はほぼ毎日のように書店に行くだけでなく、週に何日かは図書館に足を運ぶことがある。書店などで買えないような本を読んだり、借りたりするようなことがあるためである。元々小学校の頃からずっと図書館に通うことがあった。時には本を借りる、時には勉強するなどの側面があるのだが、元々図書館は教養だけでなく、「生きる」という意味での図書館としてどのように利用されるか、そして地域に根ざした図書館作りなど、図書館の探 […]

安楽死・尊厳死の現在-最終段階の医療と自己決定

本書は「安楽死」と「尊厳死」について取り上げているが、実は2つとも同じように見えて、意味合いが全く異なる。「安楽死」は、 助かる見込みのない病人を、本人の希望に従って、苦痛の少ない方法で人為的に死なせること。「広辞苑 第七版」より とあり、一方の「尊厳死」は、 一個の人格としての尊厳を保って死を迎える、あるいは迎えさせること。近代医学の延命技術などが、死に臨む人の人間性を無視しがちであることへの反 […]

世界で一番のクリスマス

まだ先の話であるのだが、12月はクリスマスのシーズンである。新型コロナウイルスの影響により、どのようなクリスマスになるのかは未知数であるのだが、それぞれのクリスマスがあることには変わりない。 その「それぞれ」という度合いが強くあるのが本書である。主にアウトローと言われる男女たちがどのような境遇の中でクリスマスを迎えるのかについて描かれている。 クリスマスの時期というとときめくような時期なのだが、本 […]

佐藤優直伝! 最強の働き方

元々著者は外務省の外交官で、特に対ロシア外交の主任分析官として活躍したが、2002年に背任と偽計業務妨害の罪で逮捕・拘留され、失職した前後に作家として活躍するようになった。執筆された当初はインテリジェンスや外交などの国家面での本が多かったのだが、今となっては、子育ても含めまさに「オールラウンド」にて著書を上梓するほどである。 本書の話に入る。著者自身の体験談をもとに、これからの働き方はどうなってい […]

W県警の悲劇

「警察官の鑑」として周囲からも評価されていたとある警部が、上梓である警視から極秘任務を与えられたところから物語は始まる。その任務の中身は謎の死亡事故である。その謎の死亡事故を巡ってのトリックや解決までに導いた物語である。 ざっくりというとこのような物語となるが、詳細については踏み込めない。理由としては、本書の帯に、 「ネタバレ厳禁!」 と書いてあるためである。もちろん当ブログでもネタバレしながら取 […]