障害者とともに働く

よく「ダイバーシティ」と言う言葉を耳にしたり、目にしたりする。何かというと、

1.多様性。
2.多様な人材を活用すること。「大辞林 第四版」より

とある。本書は特に2.を意味しており、多様な境遇があっても人を採用し、「ともに働く」事を見出すための動きを見せている。もっとも「働く」こと自体は、多様性な世の中であっても共通しており、なおかつ希望を持たせる事もまた必要である。本書は特に障害者とともに働くことの意味、そして真のダイバーシティとは何かを取り上げている。

第1章「働くことは生きること」

「働くこと」の意味は人それぞれであるのだが、多くの人は「生きるために働く」と答えるかもしれない。生活で稼ぐために働く、という意味を持つ人もいれば、お金の面も抜きにして働くこと自体が人生そのものとして捉える人もいる。

第2章「障害者の働く現場から」

障害者が働くことのできる場は増えてきていると言っても過言ではない。実際にどのような会社で行っているのか、本章では具体的なケースをもとにして取り上げている。

第3章「希望する誰もが働くために」

日本において「障害者雇用」に関する法律がつくられたのは1960年の「障害者の雇用の促進等に関する法律(通称:障害者雇用促進法)」である。障害者の現状と共に改正が行われ、現在も運用されている法律である。法的に整備されているように見えるのだが、まだまだ追いついていないのが現状であると指摘している。

第4章「「ともに働く」にむけて大切なこと」

真のダイバーシティは、法律などの規則整備では追いつくことは不可能である。もっとも私たち自身がどのように「知り」、「ともに働く」ことを実行すべきか、各々で考える必要がある。その中で考える中での「視点」を4つ紹介しているのが本章である。

障害者を雇用することもあれば、「ともに働く」と言うことを考え、行動に移すことも必要である。特にCSR(企業の社会的責任)が求められる中で、障害者雇用なども取り入れていく必要がある。そのモデルケースや考える参考資料が本書にあたる。