終末少女~AXIA girls~

本書の表紙には登場する少女たちが映し出されている。一見美しいように見えるのだが、本書の物語は、かつてあった「バトル・ロワイアル」や「王様ゲーム」のような殺し合いや嘘・裏切りの戦いを描いてる。

そう考えるとグロテスクのようにも見えるのだが、その中にはある「バケモノ」の存在もあった。最初に登場するのは仲間6人であるのだが、その後2人の漂流者である少女が加わる。この漂流者が殺し合い、嘘・裏切りの戦いの引き金にもなる。この「嘘」を巡っての戦いがスリリングな展開を引き立たせる。

実は本書には「読者への挑戦状」が付いており、読者に向けて本書の謎を解くようなお題も設けられている。ヒントが本書の中に上手く散りばめられており、注意深く読まなければ謎を解くことができないようにつくられているため、非常によくできている。

自ら挑戦状に謎を解きつつ、なおかつ物語の謎めいた展開を解き明かすという面白さが2つ味わえる、まさに一石二鳥の一冊である。