夢の迷い路

20世紀に起こった事件を21世紀にて生きている人たちが解決するというものである。同級生の男女が、迷宮入りとなり、誰しもが置き去りにしていた事件を知ることとなった。しかもその当事者も生きており、話を聞くことにより、長らく止まっていた、事件解決への歩みが進み始めるという一冊である。

元々2人はどうして事件を知るようになったのかというと、周囲の人々から話を聞いたところにある。そう考えると元々あった事件でうわさ程度に存在していたと言った方が良いのかもしれない。しかしながらそこからすごいのが2人が話をもとに推理し解決まで導いていくのだからすごい。事件が発生してから月日が経つにつれ、証言者の記憶も曖昧になり、なおかつ証拠自体も失われるなど、解決まで難しくなってくる。しかしそれを推理力でもって行う所が2人はある種「若者の人間離れ」を行っているのかもしれない。

また2人は同級生でありながら、方や友だち感覚、しかし方や恋心を持つといった恋愛的な要素もあるなど、青春ミステリーらしい部分も本書には備わっている。