極限の婚約者たち

本書の表紙を見ると同性婚を描いているのかと思った。また本書の帯にはキチンと男性の主人公がいるとのことだったため、重婚かと思いきや、それでも無かった。

ではどのような婚約・結婚のエピソードかというと、2人の女性が恋愛について交錯する物語であるのだが、「二股」と言えばそれまでなのかもしれない。そう考えると修羅場のイメージを持ってしまうのだが、それ以上に救いようのない物語になっている。

実際にはバッドエンドとも言えるような物語であり、なおかつ「このような恋愛はしたくない」とどうしても心に決めてしまうほど、後味の悪い物語である。この話については完全に類似しているとは言いがたいのだが、恋愛ゲームや小説などでも数人の女性に惚れられる、もしくは関係を持ちながら、ダラダラ過ごしてしまい、最終的には救いようのない結末を迎えてしまうものがあった。それを連想してしまうような1冊であった。