残念なビジネス英語

著者の岡田様より献本御礼。

仕事において英語を使う機会もだんだんとではあるが多くなっているかもしれない。もっとも仕事によっては英語を使わないと仕事にならない所もあるかもしれない。その中でビジネス英語は重宝されるのだが、使い方によっては相手から不安がられ、なおかつ信用を失ってしまうことも少なくない。では相手から良い印象を持つ、あるいは距離を縮めていき、ビジネスでも上手くいくための英語をどうしたら良いか、本書はそのことを伝授している。なお本書は音声を無料でダウンロードできるため、パソコン・スマートフォンでも利用でき、本書でもって音声と共に学べるようにつくられている。

Chapter1「「この人に任せて大丈夫?」と思われてしまう英語」

本書は主にユニットごとに残念な表現がどこにあるのかを指摘し、望ましい表現としてどのようなものがあるのかを取り上げている。さらにその後には穴埋め問題まであり、実際にどのような単語が良いかを解いていくというトレーニングもある。

ビジネスの会話の中で、特に日本人独特の曖昧な表現を英語で用いてしまうことがある。しかしアメリカやイギリスなどの英語圏の方々とのビジネスにおいてそういった曖昧な表現はむしろ忌避する傾向が多い。もちろん表現そのものがまどろっこしくなったり、あるいは曖昧になってしまい、不安がらせてしまう。そのため単語単位で変えることによって表現もスッキリするだけでなく、相手からの印象も良いものになってくる。

Chapter2「「距離感、違う…」と引かれてしまう英語」

英語に敬語がないかというと実はそうではない。英語には英語なりのビジネスライクな表現を用いることが必要になる。もっともフランクすぎてしまうと、ビジネスで話そうとしているにもかかわらず、カジュアルに受け取られてしまうと行ったことにもなりかねず、不快感を覚えてしまうこともある。距離感を適切に保てるような表現もあり、どのような表現が必要なのかを取り上げている。

Chapter3「「仕事上の会話だけでいいや」と一線引かれてしまう英語」

コミュニケーションは単なる言葉のキャッチボールではない。印象のキャッチボールである。言葉一つ間違えてしまうと相手の印象も悪くなり、親密になるどころか、むしろ仕事だけのうわべのものになってしまうこともある。それは英語の表現もまた然りである。

ビジネスの会話をしつつ、プライベートの話も行うといったシチュエーションのなかで単語一つでも表現の使い方を誤ってしまうと、相手の気分を害してしまい、今後のビジネスも立ちゆかなくなるといったリスクも存在する。それを避けるためにどの表現を直したら良いかを取り上げている。

Chapter4「「この人とは話し合う気が起きない!」と思われてしまう英語」

英語だからといってハッキリとした言い方や答え方も必要だが、答え方一つで逆にきつい印象や変な印象を持たれてしまうこと、また答え方によっては議論として活発化しようとしてもうまく行かず、話し合いそのものが成り立たなくなってしまう。それを避けるためのフレーズ、議論を活発化させるためのフレーズを取り上げているのが本章である。

英語の表現でも一つ変えていくことによって相手からの印象も変わってくる。スマートに話すことも必要であるのだが、表現一つ変えるだけでも、英語圏の方々との関係も円滑になるなどの効果もある。本書は英語初心者と言うよりもむしろ、ビジネスで少し英語を使っている中級者向けに、どのように表現を直したら良いのかを学ぶことができる。