今となっては浸透している「UberEATS(ウーバーイーツ)」は良くも悪くも有名である(むしろ悪い意味で有名になっている所が多い)。しかしこの「UberEATS」自体は元々アメリカにおける「Uber」と呼ばれる会社のコンテンツの一部であり、2014年に開始され、日本でも2016年にサービスがスタートとなった。もっともUber自体はタクシーの配車などを扱っていたのだが、そもそも今までに無かった「シェアリング」の概念を利用したものであった。ではUberはどのような仕事にしており、なおかつ技術を持っているのか、その全てを取り上げているのが本書である。
1.「運転という魅力あふれる仕事」
Uberが生まれる前から「シェアリング」と呼ばれる概念があり、実際に会社もつくられていたのだが、なかなかうまく行かず、倒産した会社も少なくなかった。しかしUberはアルゴリズムを駆使して、フルタイムで働くタクシードライバーと、趣味程度しか運転しないドライバー、そして乗客との関係も相互評価で行われるようになり、ビジネスで言うWin-Winの関係で構築されるようにつくられた。新しい概念なだけに既存のタクシー業界からの反発も大きかった。
2.「ドライバーになるモチベーション」
もっとも1.でも取り上げたように、ドライバーによって給与を変えたり、待遇を変えることはアルゴリズムの中にて行われており、なおかつ、ある意味平等に計算されている。その「ある意味」と言うところが本章でも言及しているのだが、「違法運転」としてアルゴリズムを逆手にとった行為が行われる温床にもなっている。
3.「テクノロジーの売り込み」
このUberのアルゴリズムとテクノロジーは国内外にて売り込みをかけており、なおかつ起業家精神を生み出すツールとしても役立てられている。とはいえど、タクシーのシステムと言うよりも、それを利用した新たなツールやテクノロジーのことを指しており、実際にどのようなものが売られたのかも紹介している。
4.「怪しい仲介者」
そもそもUberのタクシーシステムは給与の他にも、タクシーを利用することによっての「運賃」が算出される必要があるのだが、その算出方法はどのようにして計算しているのか、そしていかにして稼いでいるか、もっともUber自体が「仲介者」という立場であるのだが、その怪しさを「稼ぎ」「運賃」のアルゴリズムとともに追っている。
5.「背後に隠れて」
もっともUberとして仲介者といて稼ぐばかりではない。実際の運転手やタクシーなどを「管理」することもまた仕事の一つである。その仕事における「管理」や「監視」もシステムがあり、スマートフォンを利用した画期的なものをつくり、利用している。
6.「メジャーリーグでプレイする」
決して野球のMLBで試合を行うというわけではなく、「ビジネス」「政治」「テクノロジー」というそれぞれのメジャーな場で戦うといった構図を取り上げている。
もっともUber自体は画期的なあまり、悪用されることもあり、なおかつ裁判にまで発展するようなケースまである。日本におけるUberEATSにおける騒動は、本国アメリカでも起こっているが、完全に犯罪と言えるようなことまで起こっており、その対処をどうしていくか、Uber側でも安全対策の強化を行うなどの対策を行っているが、今もなお残っており、イメージも悪化している事から、Uberが成長する道は茨の道とも言える。
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