タイムリープするようなSF本はいくつも存在する。しかし、タイムリープしながらも、起こった事件を解決すると言った一冊である。
舞台はとある高校であるのだが、その高校で起こった謎の爆発死亡事件。しかしタイムリープしながら謎を解き明かそうとしていく中で、新たに死ぬ学生たち。謎が謎を呼び、迷宮入りをするかと思えるような物語であったのだが、証言を聞いていくうちに、解決への道筋が見えくる。
SFとミステリーは異なるジャンルであれど、意外と融合する。その融合の結晶が本書であり、なおかつ両方の要素で「本格的」と言う言葉が似合う。事件の真相、もとい深層をことごとくえぐり出しており、なおかつSFだからといってとっつきにくく描かれているのではなく、セリフの中で解説をしながら紐解いているため、両方の要素で初心者であってもわかりやすく読むことができる。
また同時にページ数もさることながら、読みごたえもあるため、ボリュームのある小説を求めるのであれば本書が最適であろう。
posted with ヨメレバ
古野 まほろ 講談社 2019年10月17日頃
コメント