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2021年2月13日

有島武郎――地人論の最果てへ

有島武郎(ありしまたけお)は「カインの末裔」や「或る女」など多くの作品を残した小説家である。小説家の中では学歴ではエリートであり、ハーバード大学にも進学したほどである(1年足らずで退学したが)。その有馬の生涯と、著作の傾向について取り上げたのが本書である。 第一章「二つの地/血から未開地へ」 有島武郎の親族は親こそ大蔵官僚でかつ実業家であるが、作家の里見弴、画家の有島生馬を弟に持つ。生まれこそ東京 […]