とある高校の一角にあるプラントハウスにて、一人で管理する少女キキと、主人公である波留花の2人が出会ったが、
私、若宮波留花は蘇芳キキと<プラントハウス>で出会い、そしてやがては互いに求め合うようになっていった。p.14より
という関係になった。友情よりもむしろ違った「百合」といった感情であろう。しかしある事件によって、キキはいなくなってしまう。そのキキを追うべく動いたのだが、その前後にはまた別の少女が現れ、ここでも親密な関係になる、いやなると言うよりも、むしろ「陥る」といった方が正しいか。
プラントハウス、女性、恋愛、事件、それがプラントで言う所で「蔦」の枝のように絡みついていくような物語であり、なおかつそれぞれの関係が蔦が伸びていくように触れ合っていき、なおかつプラントハウス(植物園)は湿度が高いため、ある意味ねっとりとした展開が続いたようでいてならなかった。とはいえ一種の官能小説ではなく、ミステリーであることは捨てていなかった。
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