ちょうど1年ほど前頃から新型コロナウイルスの影響が広がりはじめ、4月になると1回目の緊急事態宣言が発令された。そして現在は2回目の緊急事態宣言の真っ最中であり、終焉を迎えるかどうか微妙な所である。
新型コロナウイルスの影響は様々な業界にて影響を及ぼしている。株価自体は下がっている様子はないものの、実体経済については13年前に起こったリーマン・ショック以上の不況の状況にあり、倒産する企業も少なくない。
本書は貧困女子にフォーカスを当て、コロナ禍で歌舞伎町をはじめとした女子たちはどのような「現実」に直面しているのか、それを映し出されている。
第一章「緊急事態宣言下の歌舞伎町」
1回目の緊急事態宣言の時には多くの店で「休業要請」が出て、長期間の休業を余儀なくされた店も見られた。その中で女子たちの中は不安を紛らわすため、休業要請が出ていても営業を続けているホストクラブに通い、お金をつぎ込む女子、さらには売上を上げることができず、急速な貧困にあえぐ女子たちが映し出されている。
第二章「女子大生の“セックス無間地獄”が始まった」
大学生もコロナ禍で翻弄された。特に学費を払うことができず、退学を強いられる学生たちも後を絶たない状況にある。また女子大生たちの中には、身体を売ることも手を出さざるを得ないといった人も存在しており、その現実を追っている。
第三章「コロナに殺される熟女たち」
物理的に行うわけではなく、むしろコロナ禍の貧困に伴い、金銭面、精神面でも追い詰められる女性たちの姿があった。しかしコロナ禍ではそのような状態を救うための援助もあるのだが、その援助ですら断られるといった現実もある。しかもとあるいかがわしいパーティーを資金源にしている女性たちもいる。
第四章「池袋“売春地帯”で生きる」
東京の池袋では流行の最先端を行く街のように見えるのだが、コロナ禍より前からある「現象」があった。それは「売春地帯」と呼ばれる所ができており、そこに通う女子たちがいた。言うまでもなく「売春」は違法行為なのだが、摘発されずに行われている実態がここにある。
コロナ禍は現時点で終息が見えていない。もしかしたら2～3年後、悲観的に見ると永久に訪れないといった見方をする論者もいる。もっとも本書で取り上げたことはコロナをきっかけに、と言うことであるが、コロナ禍になる以前からもあり、それが噴出した氷山の一角なのかも知れない。
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