キャラがリアルになるとき ―2次元、2・5次元、そのさきのキャラクター論―

マンガやアニメなどでは数多くの「キャラクター」が存在する。そのキャラクターには多くの設定があり、とりわけ誕生日などではネットでも話題に上がるほどである。そのキャラクターの中身、いわゆる声優たちもフォーカスされていくこともしばしばある。

本書はその「キャラクター」がどのように形成付けていき、なおかつ物語、そしてリアルにもどのような影響を与えるのか、そのことについて取り上げている。

Ⅰ.「マンガのなかの「人間」たち」

マンガのキャラクターには物語としての役割を担う。しかし物語が進んでいくうちに立ち位置も変わるような事もあり、わかりやすい事例で言えば、最初は宿敵だったのが、味方になる、あるいはその逆にもなると言ったことも度々ある。

また体型的なものから、社会的な立場、さらにはキャラクター同士の対話や戦いといったものも形成付けられる要因としてある。

Ⅱ.「「リアル」に乗り出すキャラクターたち」

キャラクターは物語が進むにつれて成長するのだが、時としてその成長は「若者の人間離れ」よろしく、人外的な技まで出すようなことも往々にしてある。またキャラクターの成長が「中の人」、いわゆる声優たちに形成付けられていくケースもあり、実際にライブにまで発展するようなこともある。

マンガやアニメのキャラクターとひとえに論じても、変化があり、なおかつ二次元の舞台から、「リアル」と呼ばれる三次元の世界にも及ぶほどにまでなった。こういった今だからでこそ、かつてあった「キャラクター論」を洗い直す、その機会として本書が生まれたのではないかと考える。

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