三匹の子豚

本書のタイトルである「三匹の子豚」は18世紀後半頃に作られた童話であるのだが、実際に誰が、いつ作られたのかはわかっていない。ただ判明しているところでは書物としては1812年に初版が発行され、童話として親しまれ、1933年にはウォルト・ディズニーの映画にて上映された。この映画が世界的に親しまれるようになり、今日の「三匹の子豚」が形成付けられた。

もっとも童話と書いたのだが、実際の所は「伝承」の一つとされ、日本でもよくある童話もこの伝承から成り立っている。

前置きが長くなってしまったが、同名のタイトルのドラマをヒットさせた作家が多忙な日々を送り始めた時、ある「オオカミ」がやってきた。しかしこの「オオカミ」は非常に巧妙で、豚の家を吹き飛ばすように、作家の「日常」をいともたやすく吹き飛ばした。しかし作家もその罠を避けるべく動き出すと言う物語である。三匹の子豚も童話にまつわる「教訓」が挙げられるのだが、その本質が読めば読むほど同じだと言うことがよくわかる。現代版の「三匹の子豚」と言う言葉がよく似合う一冊である。