本書はニューヨーク大学にて5000人もの人が受講し、100万人以上の人々が視聴した人気講義である。GAFAと呼ばれる企業群が席捲する中で、私たちはどのような人生を送ったら良いのか、幸せになれるのかといったことを4つの講義にして伝授している。シンプルかも知れないのだが、非常に大切なことである。
第1講「幸福の講義―激変する世界で幸せになる」
幸福は人それぞれである。また幸福の定義については年を取っていく、あるいは環境が変わっていくにつれて変わってくる。もちろん世界の情勢も変わっていくため、定義もまた変わってくる。
幸せがもしお金で買えるのであれば、稼いで買っておき、お金で買えない幸せも手に入れていくことも必要になる。
第2講「成功の講義―格差が広がる世界で金を手にする」
お金の稼ぎ方は多様化している。多様化しているからでこそ、お金を稼ぐことに対して貪欲になり、なおかつこなせるところはキチンと仕事をこなすなども必要になる。そして才能や自信とを向き合い、持つことによって自分の価値を知り、さらに上のステージに立てることができる。
第3講「愛の講義―残酷な世界を生き抜く」
ここ最近では草食系はもちろん、絶食系と呼ばれるほど、愛に対して無欲な人が出てきた(自分も人のコトは言えないのだが)。人間関係を持ち、伴侶と結婚して、子どもをつくる。よくある人間としての営みかも知れないが、その「営み」が残酷な世界を生き抜く上で大事になってくる。
第4講「健康の講義―無慈悲な世界で活力を保つ」
「健康」は肉体的な者に限らず、「精神」といったマインドの面も関わってくる。心身共に鍛えること、そして感情をどのようにしてコントロールしていくかも悲痛鬼なり、なおかつ運についても不幸なことは必ず起こる。どのようにして対処していけば良いかを本章にて取り上げている。
人生は長いようでいて、あっという間に過ぎていく。私自身も書評を始めたのは2007年であるため、かれこれ14年の月日が過ぎてしまった。もっとも書評を行うことは自分自身の人生の一部になっており、旅そのものであるため、辞めることはまずないのだが。とはいえど一度きりの人生で、なおかつカウントダウンのある人生をいかにして「生きる」のか、シンプルではあるのだが重要なエッセンスが本書に秘めている。
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