データ分析人材になる。 目指すは「ビジネストランスレーター」

世の中には沢山の「データ」が存在する。かねてから言われている「ビッグデータ」と呼ばれるほどのものであり、あまりの多さにビックリするほどである。

しかしビックリするほどの多さをいかにして分析するかによって、過去、現状、未来を見据え、どのようにビジネスを進めたら良いかの羅針盤にもなる。とどのつまりデータは使いよう、分析のしようによってゴミにも武器にもなる。ではいかにして武器に仕立てていくか、本書はデータ分析のプロたちがデータ分析を行える人材の育成を踏まえて伝授している。

第1章「経験値を上げる ~失敗と成功の経験談~」

本書ではよく「5Dフレームワーク」と言う言葉をよく使う。どのようなものかというと、

・「Demand」(要求)
・「Design」(デザイン)
・「Data」(データ)
・「Develop」(開発)
・「Deploy」(提供)

の5つのDから成り立っているフレームワークである。データはあくまでこの5つのDの中の一つであり、そこから要求をくみ取り、分析を行い、開発・提供につなげていくかにかかっている。しかしそれを成り立たせるためには経験値を上げる必要があり、著者たちが体験した成功と失敗を赤裸々に綴っているのが本章である。

第2章「実践5Dフレームワーク」

第1章の所で5つのDを取り上げてきたが、本章では具体的に、各ステップごとに、どのような分析を行ったらよいかを伝授している。実際のケースをふんだんに取り扱っているため、どのようなケースでどう行えば良いかが分かりやすく組み立てられている。

第3章「5Dフレームワークによるデータ分析人材育成法」

分析を行うのはコンピュータであるように見えて実は「人」である。観点も価値観なども踏まえて「人それぞれ」であるため、どのようにして育てていくかにかかってくる。本章ではプロパー、管理職やリーダーといった観点、さらには文系の方々に対して、どのような育て方を行ったら良いかを取り上げている。

データ分析はこれからもっと必要になってくる。計算の所であればコンピュータであれば事足りるかも知れないが、分析となると、コンピュータでもやってくれるところがあるのだが、データをどのように「解釈」し、使っていくかはどうしても「人」に依る。しかし数字に関わる部分であるため、難しいと感じられる方もいる。ただこの分析を行う事ができれば、データを「活かす」ことができるようになる。