医療とは何か、在宅診療とは何か、自分自身そういったことにかかったことがないため良く分からない。しかし本書を通して医療とは、在宅診療とは、そして終末医療とは何かを知り、なおかつその状況を垣間見ることができた。
もちろんそれぞれの役割について、定義までであれば、一般書でも多く出ており、書評を行ってきたためある程度わかる。しかし実際の現場はどうなのだろうか。モデルケースを見る限りでは、本当にできるかどうかもあれば、厳しい現実が待ち構えているような雰囲気が多くあった。
しかし本書は医療・診療を通して家族とのふれあい、地域とのふれあいと、「縁」の面と、最期まで寄り添い、幸せな人生を迎えたと満足できる「生と死」の面とが表現されている。人は必ず死ぬのだが、「幸せな死」と考える中での参考となる一冊とも言える。
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