「良い子」は何を意味しているのか、もちろん他人から見てとなるのだが、もっとも誰から見ても「良い子」はどういう子どもなのかは私にもわからない。中には「(どうでも)良い子」や、「(他人にとって都合の)良い子」といったカッコがつくようなものや、どこかのお笑いコンビのイメージを持ってしまう。
本書は家族に関しての物語であるのだが、主人公の妹の子どもと主人公の暮らしの物語であるが、子どもの親は蒸発(出奔)し、連絡がつかないことになる。子どもをもうけたことがない中での子育て。何をしたら良いのか分からないなかで試行錯誤の繰り返しを描いている。しかし行っていくうちに子育てにのめり込んでいった。
と同時に「普通」や「世間」「常識」といったことへの反感も持つようになった。私自身もそういったことは元々嫌っていたため、主人公の言葉には共感を持てるものが多々あった。
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