私自身は近年あまり行くことはないのだが、サウナは好きである。暑さの中で色々な事を考えたり、一息つくような時間になり、それがリフレッシュの一種になる。
しかし本書は一流の経営者はサウナに入るのだという。経営者とは違うのだが、駒澤大学の陸上部監督である大八木弘明氏はコミュニケーションのツールとしてサウナを使うことで知られている(2019年放送の「第96回箱根駅伝監督トークバトル」などでも言及している)。話を戻すがなぜ一流の経営者はサウナに入ろうとするのか、そのことについて取り上げているのが本書である。
第1章「なぜ、今、サウナなのか?」
ここ最近サウナブームと本章にて言及しているのだが、私にはあまりピンとこない。ピンとくるとしても、とある市長が辞職し、再度出馬表明をしているのだが、その要因がサウナを持ち込もうとしたというので、公私混同と指摘されたことを連想してしまう。
それはさておき、かつてはサウナというとおじさんたちのものというイメージが強かったのだが、近年では男女関わらず入るようになったと言う。効用は次章以降にて言及するが、効用やイメージの変化によって利用されているという。
第2章「ビジネスに効く、サウナの効用」
サウナの効能は多岐にわたる。発汗により血行が良くなり、リフレッシュ効果を生み出す。デトクス効果にも役立つ、体温が高くなるため基礎代謝が上がり免疫にも役立つなどの効能もあれば、先の大八木監督のようにコミュニケーションツールとして使う効果もある。しかし良い点ばかりではなく、注意点もある。特に注意点は非常に大事であるためよく読んでおいた方が良い(もっとも実際のサウナにも同様の注意書きが書かれている所もある)。
第3章「最大の効果を得る、サウナ入門」
サウナにも入り方があるという。良くあるのが、
「サウナ」→「水風呂」→「サウナ」→…
といった流れもあるのだが、本章では、
「サウナ」→「水風呂」→「外気浴」→…
といった流れを紹介している。何セットやったら良いか、また水風呂や外気浴はどうしたら良いかなど、細かい点でより良くするための方法が言及されている。
第4章「海外のサウナ事情」
サウナは日本独特の文化ではない。もっとも本場はフィンランドであり、風呂の感覚でサウナに入るという。しかし日本とは異なったサウナであり、どのようなサウナなのかも併せて言及している。また本章では他にもドイツ、スイス、アメリカなどのサウナ事情も取り上げている。
第5章「経営者たちのサウナ哲学」
サウナに入ると、状況にもよるのだが、一人で我慢するような状況になる。しかしその我慢の中にはずっと頭に残っていて、考えるべきことを整理し、さらには思いもかけないアイデアが生み出されるなど、「考える時間」を与えてくれるようなことが多い。また水風呂で頭を冷やして、外気でまた熟考するといったこともまた効能としてあるのかもしれない。
第6章「サウナはこれから、どこへ向かうのか?」
サウナのイメージは変わったとは言えるものの、サウナの環境は改善する動きはあるのかと言うとなかなか見つからないのが現状である。しかしこれからサウナは場・人を含めてどうなっていくのかの展望を見定めている。
サウナは色々な意味で効能がある。もちろん身体的にも良くなるだけで無く、気持ちや考え方の整理につなげられる、コミュニケーションツールにもなるなど様々な側面がある。もちろんサウナにも好き嫌いのある人がいるかもしれない。もし食わず嫌いの人がいれば、1度でもいいのでやってみるのも良いだろう。
人生を変えるサウナ術 なぜ、一流の経営者はサウナに行くのか?
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