よくカフェに行くと、色々な世間話を聞く。周りにはシニアの友達同士でスマホなどを使い、SNSのやりとりを自慢する方々もいれば、パソコンやネットの話をされる方々もいる。しかし中にはインターネットに対して嫌悪感を持っている方々、あるいは「機械に疎い」と話をされる方も中にはいる。
インターネットを含め、世の中は便利になってきている。便利になっているからでこそ、シニア世代にも使って、つなげてほしい。その思いを著者は持っている。シニア世代がインターネットでつながるメリットなどについて取り上げているのが本書である。
第1章「シニアにこそインターネットが役立ちます」
シニア世代となると、新しいことを始めることがおっくうになるのかも知れない。もっとも新しいことを始めるとなると抵抗があるのはよくあるのだが、特に今までやって来たことがやらなくなり、いざ始めようにも一歩踏み出せないような方々も少なくない。
もっともシニアライフをどう行うかによって、1日1日の人生も変わってくる。そのライフを考えて行くと、インターネットを行う事も一つの手段であるという。
第2章「もうシニアたちはつながって楽しんでいます」
シニア世代と言っても人それぞれであり、新しい技術や考え方は「無理」という方も少なくない。またそれに対して否定的な人もいる。とは言えどシニア世代の中には積極的にインターネットを行い、情報発信や交換などを行っている方々も少なくない。
第3章「ITやインターネットは認知症にも役立ちます」
「物は使いよう」である。ITにしてもインターネットにしても、常に新しい情報や考え方が入ってくる。新しい情報などに触れることによって、考え方も変わっていき、思考能力も維持できるようになっていく。そのことで認知症の予防にも役立つのだが、認知症患者のサポート的な役割も担っている。
第4章「実際にインターネットを使って見ましょう」
パソコンにしても、何にしても「習うより慣れろ」が全てである。もっとも初めて使うものになると、やってもわからない方々も多くいる。しかし実際に使ってみるとはじめは慣れないものの、次第に使っていくとこれほど便利なものはない、と感じてしまうという。
第5章「ビジネスを始めたいシニアへおすすめアイテム」
シニア世代となると、今までの会社勤めからリタイアされる方がほとんどであるが、リタイア後も新たなビジネスをつくって仕事をされたい方もいる。今までの仕事のつてを使って新たな仕事を生み出す方もいれば、パソコンやスマートフォンなどを駆使して新しいビジネスに取り組む方もいる。
第6章「シニアにおすすめしたいインターネットサイト活用法」
インターネットは遊びのために使うわけではない。ニュースなどの情報を集めることもあれば、ここ最近出てきている災害についての情報収集を行うといった側面もある。特にリアルタイムで情報を得ることができることもあれば、特にTVが見られなくなった時の命綱の役割もある。他にもSNSをはじめとしたコミュニティづくりや仲間作りにもインターネットは役割を持っている。
第7章「「怖い」を払拭! インターネットを安全に使いましょう」
もちろん見えない世界であるため、怖い側面もある。特にセキュリティに関してのトラブルやウイルスなどが盛んに報道されている。もちろん予防のためのセキュリティソフトの導入をはじめとした対策は必要である。設定から活用に至るまでの安全な方法を伝授している。
また特定の方々に限るが、パソコンやスマートフォンを行う際はニャンサムウェアに注意してほしい。
第8章「デジタル資産も終活が必要です」
一寸待て ハードディスクは 消したのか?
これは和歌山県白浜町にある牟婁大弁財天の立て看板である(コラージュ画像の噂もあり)。元々この場所は自殺の名所として知られていたのだが、この看板により自殺者が半減したという情報もあった。
それに限らず、パソコンやスマートフォンをはじめインターネットを行うとなると、色々な情報が残ってしまう。その残る情報をどうすべきかは「終活」を行っていく中でも重要な要素としてある。
第9章「これからシニアの生きる世界はどうなる?」
平均寿命は延びてきている中で、リタイアした後の第二、あるは第三の人生をどのように謳歌していくかが課題として挙げられる。その中で、シニア世代となると、どのような人生を送る必要があるのか、その現状と対策を取り上げている。
第10章「「一般社団法人アイオーシニアズジャパン」とその活動」
著者が代表理事を勤める「一般社団法人アイオーシニアズジャパン」はインターネットを駆使しながら、シニア世代と情報化社会との融合をもとに設立した団体である。本章ではアイオーシニアズジャパンの事業内容とこれまでやって来たことなどを取り上げている。
シニア世代となると、人それぞれかも知れないが、インターネットに触れることで新たな世界を開くことができる。著者自身も団体を設立し、シニア世代の方々にインターネットの良さを伝え、活動し続けていったからでこその説得力がある。
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