ネットビジネス進化論―何が「成功」をもたらすのか

ネットビジネスは自分自身も取り組んだことがあり、なおかつ私の知り合いでも行っている方々も少なくない。しかし「ネットビジネス」ひとえに言っても、かねてから良くも悪くも話題となっている「転売」から「アフィリエイト」といったものなどが挙げられる。

もっともネットビジネス自体は手を替え品を替えとしながらも、20年ほど続いているのだが、その中でどのような「進化」があったのか、本書ではその進化とあり方について取り上げている。

Part1「権力―つながりの場所を押さえる」

ネットビジネスの中で大きな「権力」としてあるのが「検索」である。この検索自体はGoogleが席捲しているのだが、他にもBingなどをはじめとした所でも行われている。この検索サイトの中には「検索連動型広告」と呼ばれるものもあり、広告費を払い、検索ワードの前後の所に広告を載せて、販売促進に役立てるといった動きもある。

Part2「コマース―物や予約をつなげる」

ネットビジネスと言っても多岐にわたっている。アフィリエイトでの広告もあれば、消費者から消費者へとつなげるもの、さらには企業が率先してインターネットを通じて、消費者に販売を行うと言ったものまである。特にAmazonは当初は本であったが、モノ・サービス問わずに、検索などを利用して販売につなげると言った動きまである。

Part3「コンテンツ―情報をつなげる」

インターネットは色々なことが叶うようになった。ここ最近では動画を作成して取り上げることもあれば、双方向で議論を行う、あるいは辞書のように簡単に調べられるまで本当の意味で「便利」かつ「自由」に情報を受け取る、発進することができるようにまでなった。またこれが一つの「ビジネス」として成り立ち、購買や広告にもつなげると言った作用まである。

Part4「コミュニケーション―人をつなげる」

インターネットにおけるコミュニケーションは、かつては掲示板、そしてブログへと進化し、そしてTwitterやFacebook、Instagramといった「SNS」にまで進化を遂げてきた。この進化の有り様はどのように変わっていき、なおかつビジネスへと転じていったのかを取り上げている。

Part5「有限資産をつなげる」

ここでは仮想通貨やICO、さらにはAirbnbやクラウドファンディングといった有形資産をインターネットを通じてシェアや予約、さらには権利の売買や、ギブアンドテイクといったものまで取り上げている。資産をつくる、そしてつなげるといったことがインターネットでは叶うようになってきた。

Part6「BtoB―仕事をつなげる」

特にBtoBの世界では「クラウド」が広く認知されるようになった。特にクラウドソーシングもあれば、システムやプラットフォームをサブスクリプション(サブスク)で行う、クラウドツールでビジネスを管理や開発を行うといったツールまで存在している。

本書のタイトルを見るとアフィリエイトといったイメージがあるのだが、本書で取り上げているのは「広義」のネットビジネスである。本書を見てみると、色々な商品やサービス、概念まであり、それぞれが立派なビジネスとなって言っている経緯がある。もちろん社会や技術と同じようにネットビジネスは進化する。この進化はこれからどのようなものになるのか、本書でもって過去の線から未来を想像するのも良いかも知れない。