砂は場所などによってやわらかかったり、ざらざらしたりする。特に名所となるとやわらかい砂が敷き詰められているところもある。
本書の主人公はそのやわらかい砂丘のある町で生まれ育ち、大阪で働くことになった。そのなかであるサロンで男性に一目惚れしたのだが、その手を握り、つながるようになるまでが非常に遠く、なおかつ紆余曲折があった。紆余曲折の中には自分自身にある面倒くさい性格も含まれており、男性の側も、どのように受け答えをしたら良いのか分からないと言うような感情に陥ってしまう。
恋愛に器用・不器用と言ったことがあるかと言うと、もしかしたらあるのかもしれない。ただ私は恋愛をしたことがないため、本当にあるかどうかすらわからない。ただ一つだけ言えるのは、本書の主人公は性格も含めて不器用だったと言える。しかし不器用なりに、自らキレイになり、近づこうとする姿勢が何とも健気だった。
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