仕事においてマネジャーの役割というと、どうしても「管理職」のイメージがつきものになる。もちろんプロジェクトにしても、会社の中における部課においても管理をする人がいないとうまくいかないような部分もあるためである。
そこで本書である。本書はマネジャーとしてのこれからの役割は「邪魔をしない」ことにあるという。なぜ「邪魔をしない」ことが大事なるのか、そしてこれからの働き方で持っての「マネジメント」はどうなっていくのかを取り上げている。
第1章「多様な働き方時代のマネジメント・シフト」
昨年の春頃に1回目の緊急事態宣言が発令されたが、この回ほど強い発令はなかった。会社によってはリモートワーク、さらにはテレワークへと舵を切らざるを得ず、試行錯誤の中でテレワークを行うようになった。そして1回目の緊急事態宣言後からはその動きから戻っていった。とは言えどそのことによって見えてきたものとしてマネジメントのあり方が変わったという。本章の喩えでは、
サッカーとフットサルぐらいの違いp.23より
であると主張している。ボールを蹴り、ゴールを狙うことには変わりないが、人数やルール、戦略の面で大きな違いがある。
第2章「ルールチェンジが起きている」
ルール自体は守るべきであると同時に「変わるもの」である。なぜ「変わる」かというと、会社や組織の情勢の変化はもちろんのこと、社会の変化に対応して律するといったこともあることで変わるケースも多々ある。コロナ禍も例外なく、変わるきっかけとしてあり、テレワークに向けてのルール作りを行う企業も増えてきている。またマネジメントのあり方もまたコロナ禍によって変わったという。
第3章「これからのマネジャー・リーダーのあり方」
リモートワーク・テレワークと呼ばれる中で、どのような役割を担っていけば良いか、各メンバーの行動面のチェックと言うよりも、働き方が多様化したことによって、モチベーションや生産性などがメンバーによって差ができる。しかしリモート化によってその度合いが広がっていくため、自分自身で走ることを推し進めるような動きも必要である。
第4章「これからのチーム・組織のあり方」
リモートワークの中でもチームや組織は必ず存在する。そのためどのようなチーム作り、組織作りを行っていけば良いのかにも心血を注ぐ必要がある。とはいえど、空気づくりというよりも、組織そのものの「文化」をリモートワークの時代の中でつくっていくことを本章にて主張している。
第5章「リモート時代のマネジメント仕事術」
リモートであるからでこそ、コントロールできない部分もある。それは自分自身の裁量で働くこともあれば、リモート環境であるため、コミュニケーションツールはチャットなどを使ってであることがほとんどである。また自宅で働くのだからオンとオフの分別も難しくなるため、どのようにしてマネジメントを行うかを本章にて提示している。
会社によっては全員をテレワーク化する、あるいは出勤人数を半減もしくはそれ以下にするといったケースも見られている。その中でマネジメントを行うことは人によっては締め手の試みもあるため難しいかも知れないが、それでも変わるべき事であるため、実践を行うほかない。
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