ジェロントロジーで学ぶ 40代、50代からの働き方

社会人生活では40代・50代になってくると「後半戦」と呼ばれる所に入ってくる。中には要職に就かれる方もいれば、新しいビジネスに進出するという方もいる。もっとも入りたての20代や中堅にあたる30代とは違い、「働き方」や「キャリアプラン」などさまざまな面で変えていく必要があるのもまたこの40代・50代である。

そこで本書である。40代・50代の働き方をどうしたら良いか、そのキーワードとして「ジェロントロジー」がある。

第1章「歳をとっても伸びる能力がある」

本書の帯に、

あなたは役職定年、そして定年後にどうするつもりか。

とある。この言葉にグサリとくる方もいることだろう。特に50代になってくると定年も目の前に位置しており今のようなポジションで働けるという保障はない。もっとも40代でもまた然りである。

その一方で能力はと言うと、衰えるというイメージがつきものであるのだが、実際のところやりようによっては伸ばすことも可能である。その伸ばし方が次章にある「ジェロントロジー」である。

第2章「「ジェロントロジー」をビジネスに生かす」

では「ジェロントロジー」とは何かというと、本書の帯に、

医学、生理学、社会学、心理学、栄養学など様々な学術分野を横断的にカバーするうマルチディシプナリー(学際的)な学問

とある。年齢を経ると衰えるところも少なくない。しかしながらその衰えはやりようによっては抑えたり、逆に成長したりすることができる。もっとも年齢が増えたとしてもやりようによっては新しいスキルを得ることができ、なおかつ新しいビジネスに向かうための体力も持つことができる。しかし一つの学問・スキルではなく、横断的にカバーを行う、それが「ジェロントロジー」であり、それをビジネスに生かすことを必要としている。

強いて言えば本章のタイトルは「生かす」よりも「活かす」にした方が、働き盛りの世代にとってこれを学ぶことによって生きる、というよりも「活力にする」という意味合いをもたれるのではないかと考える。

第3章「「任せる」「断る」で結晶性能力を伸ばす」

また本書の帯からの引用となるが、「結晶化能力」とは、

個人が蓄えた経験や知識を活用し、今までと異なる環境に適応する能力

を表している。特に40代・50代になってくると、蓄積したものをどのようにしてアウトプットして行くかがカギとなり、異なる環境の中でも活かすことができる。ただその「活かし方」をどうするかによって、宝の持ち腐れになるのか、あるいはフルに活かせるのかが変わってくる。

また40代になってくると、仕事を「任せる」ことも出てくるようになる。この「任せる」をいかにして行い、自分自身しかできない仕事を分別していけるか変わってくる。また仕事を「断る」こともまたやるべきことの一つである。

第4章「人生後半からの結晶性能力開発」

人生の後半になってくると今まで得た知識や能力は無駄になるという考えを持つ方もいるのだが、実際にそうなるのは異なる畑で応用できていないことが原因としてある。その異なる畑でどう活かすかがこの「結晶化能力」である。もちろんその結晶化能力を伸ばすことについてどのような心構えが必要なのか、あるいはどのような考えが必要なのかと言ったものがある。

40代・50代は働き盛りの世代の世代であると同時に、これからの若手の育成、あるいは仕事を引き継ぐ・任せると言ったことが多くある。そのような中で必要なものが本書で亜hジェロントロジーと結晶化能力である。これから新しい畑や環境においての「適応」していく力、つまりは「変化」をしなければ、衰えるどころか廃れていくだけである。これからの人生の中で活かしていくためにはどうしても必要な力が本書に記されている。