本書はフランスの作家であるシモーヌ・ド・ボーヴォワールが描いた小説であるが、シモーヌ自身生前発表していなかった作品であり、推測の域であるが、50年以上前に作られて、ようやく発表された一冊である。著者自身も1986年に逝去しているため、没後35周年の節目として発表されたものとも考えられる。
著者の話に入ってくるが、シモーヌ・ド・ボーヴォワールはフランスを代表する作家で、なおかつ哲学者であった。また昨今でもあるフェミニズムに関しても活動を行ってきた草分け的存在であり、没後女性の自由を表彰する賞として「シモーヌ・ド・ボーヴォワール賞」が生まれた。
第二次世界大戦後には女性解放思想の中にある「第二の性」と呼ばれるものを発表しているのだが、本書はその女性同士の「絆」を描いており、その「第二の性」を描くきっかけとなった一冊とも考えられる。
コメント