デジタルトランスフォーメーション(DX)を推し進めるところは数多くある。とりわけ新型コロナウイルスの感染拡大により、様々な会社ではテレワークやリモートワークを進めることもあれば、会議や商談などをZoomなどの会議ツールを使って行うような所も出てきている。さらには販売などについてもインターネットをはじめとしたデジタル技術を利用して行う所も出てきている。
このDX化は果たして良いことか悪いことかは人、あるいは企業それぞれであるのだが、推し進めるべき所がなかなかうまく行かないといったことも現状としてある。本書はDX化をどのように進めていくべきか、RPAとAIの2つの要素で以て取り上げている。
第1章「新型コロナウイルスが浮き彫りにした日本の課題」
新型コロナウイルスの感染拡大により、テレワークやリモートワークを行わざるを得ない企業もドンドンと増えてきた一方で、いったんは行ったものの、感染が治まりはじめるやいなや元に戻す企業も少なくない。
その要因にもいくつかあるのだが、その一つとして「業務慣習」や「業務制度」が昭和のところからほとんど(中には「全く」と言ってもいいほど)変わっていないことも現状としてある。その影響からか世界的に見て「生産性が低い」とも言われている。
第2章「RPA×AIで日本を元気に」
「RPA」とは、「ロボティック・プロセス・オートメーション」の略であり、それを行うロボットやソフトウェアのことを指す。ようは人間が手作業で行っていくものを自動化するといったものである。特に繰り返し業務とされるようなものをロボット化、自動化と言ったことを行うものであり、著者自身も30年以上も前から着目してきたものである。
このRPAは特は仕事や作業の「現場」の所で輝くとしており、昨今の仕事の中でどのような改革になるかを説いている。
第3章「RPAで課題を突破する」
もちろんRPAにも適している・適していない業務とそれぞれある。特に適している業務について、どのような仕事があり、どのようにして自動化を図っていくかを最近の事例も交えながら紹介している。
第4章「現場が輝くデジタルトランスフォーメーション」
これまでの所を見ると「RPA=自動化」とあり、単純に機械化十も我がちになってしまうが、実際の所はそうではない。むしろその自動化にたいして「AI」を組み合わせることによって、RPAとの相互作用が広まり、自動化がさらに拡大されることを指摘している。
第5章「RPA導入で人間は人間がするべき仕事を」
とはいえ全ての仕事がRPAでできるとは限らず、人間でしかできないこともある。著者も人間でしかできない仕事、人間がすべき仕事があり、それはどのような仕事なのか、そして人間らしく働くにはどうしたら良いのかにつちえ対談を通して明らかにしている。
第6章「デジタルトランスフォーメーションで実現するRPA×AI」
DX化は仕事を何でもかんでもデジタル化にするのではなく、RPAなどの技術を用いて、データを活用しながら、RPAとAIを用いて業務プロセスの改善を行い、人間でしかできないことを行い、新しい仕事を創出する。その重要性を説いている。
第7章「デジタルの力で日本の未来を切り拓く」
そしてそれは企業のみならず、市区町村といった自治体でも、大学などの教育機関でも活用することができるという。本章では茨城県知事や筑波大学学長の2人の対談を通して可能性を見出している。
企業などもまた社会の変化と共に、技術的な変化に対応を行っていかなくてはならない。その一つとして本書ではRPAを提唱している。自動化できるところは自動化して、人間でしかできないところは人間で、と言う考え方はこれから求められるものであり、なおかつそれができる人財が重宝されると言っても過言ではない。
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