リボンの男

今となっても主婦はいるのだが、もう一つ「主夫」の存在もある。最近ではアニメ・ドラマにまでなった「極主夫道」もあるほど、題材となっているものも数多く、実際に主夫を行っている方の本も読んだことがある。

さて本書も「主夫」を描いているのだが、幼稚園児を育て、家計を支えていくために奮闘している姿がここにあった。

幼稚園の送り迎えなども行っていく中で「シュフ」仲間との関わりもあったが、その中での人間模様、さらには幼稚園児の子どもと動物との関わりといった、人間と動物との関わりと家族を色濃く映し出した一冊と言える。

小説自体はかなり平易に読むことができ、なおかつ奥深い内容だったのが非常に良かった。「家族」の多様性もあれば、その中での父子の絆、そしてさらなる「幸せ」を求める姿が印象深かった。