実を言うと、恥ずかしながら私は万年筆は使ったことがない。ただ使って見たい願望は持っており、いつかペンと一緒にノートにしても、手帳にしても色々と記録するために使って見たいと思っている。
万年筆というと高級感がありながら「一生もの」というイメージが強くあるが、実際に文房具店に行くと、使い切りの万年筆も少なからずある。もちろんよくイメージする高級万年筆もあり、購入される方々もちらほらいる。
本書はその万年筆を修理すると言ったよろずの店を描いている物語である。しかしただ修理をするのではなく、万年筆とそれを使っている方々の人生の悩みや苦しみを紐解き、答えを導いてくれるといったお店である。
万年筆に限らず、ボールペンや手帳、ノートなど様々な文房具があるのだが、それらを使って行くにつれて、それぞれの性格に合った使い方となる。「使う」こと則ち「人生」と言うことをどうしても思い知らされる一冊である。
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蓮見 恭子 ポプラ社 2021年11月10日頃
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