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2021年11月

超速

スピードを求める事は決して悪いことではない。むしろ良いことである。特に情報にしてもビジネスにしても、速さが強く求められるようになってきた中で、「最速」といった仕事にしても、情報収集にしても、アウトプットにしてもありとあらゆる角度で求められる。本書は整理や集中といった仕事術・整理術など多岐にわたるのだが、その根源は「超速」という名の如く、時間の使い方に他ならない。 第1章「整理――「超・生産的な人」 […]

ワカタケル

ヤマトタケルの物語の中に「ワカタケル」という人物が出ている。2012年に上演されたスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」でも、現在活躍している五代目市川團子の初舞台のためにワカタケルを配役をつくったのは有名な話である。 そもそも「ワカタケル」は実在しないのかというとそうでなく、古事記の中に名称「大長谷若建」の中の「若建」の読みが「ワカタケル」と読むことができる。 実際にそのワカタケルの通称として用いられた […]

カンカラ鳴らして、政治を「演歌」する

歌の世界では「社会風刺」もしくは「批判」なども行われる事も多々ある。昨今のポップスでも、それを行っているアーティストも少なからずいる。 所変わって歌の世界でも様々なジャンルがあるのだが、本書で紹介する「演歌師」は明治末期から昭和にかけて広まった職業であり、現在ではほとんどいない職業である。よくある演歌歌手とは違い、大道を流し歩く、あるいはキャバレーなどの店を流れ歩き、即興で演歌を披露するといった方 […]

目を見て話せない

「コミュ障(コミュニケーション障害)」をひとえに言っても、様々な種類がある。本書の主人公は話すときに目を見て話すことができない状況もあり、元々はマンガだが、アニメ・ドラマにもなった「古見さんは、コミュ症です。」の主人公の場合はそもそもの人付き合いが苦手で会話もままならない状態(会話しようとすると激しく震える性質である)になるという。 かくいう私自身はその両方には当てはまらないのだが、積極的に声を掛 […]

大岡信 架橋する詩人

日本を代表する詩人、大岡信(おおおかまこと)が逝去してからもう4年経つ。詩集などで数多く活躍しているだけでなく、合唱曲の作詞も手がけてきたため、音楽を行ってきた私自身としては「作詞:大岡信」というイメージが強く残っている。とりわけ印象に残った合唱曲として大岡信が作詞で手がけたものというと合唱組曲「方舟」がある。 さて、大岡信によってつくられた「詩」と人生はどのようなものだったのか、本書はそのことに […]

ほたる茶屋 千成屋お吟

江戸の中心地の一つである日本橋にてとある茶屋があった。その茶屋にあるお客が来店した。そのうちの一人には相談屋の女将であり、その悩みを聞くために茶屋に訪れた。もう一方はその相談を行ったのだが、会津の地から遠路はるばるやって来たのだという。 その相談を茶屋で受けようとしたその時、その茶屋の女将と若い衆との話を小耳にはさんだ。しかもその若い衆は非常に「訳あり」で今にも悪の道に走りそうな状況だったのだが、 […]

直向(ひたむ)きに勝つ 近代コーチの祖・岡部平太

昨今のスポーツでは見直されたとは言えど、未だに「精神論」「根性論」で語るような指導者もいる。中にはそればかりに主張しすぎてしまい、スポーツをすることの楽しさ、さらにはスポーツを通しての人間形成を無視してただただ「勝利」だけを求める「勝利至上主義」がまだ残っている。もちろん勝利をすることも大切だが、勝利・敗北はあくまで結果でしかなく、その前後のプロセスも兼ねて今後の人生に対しての糧となる。 またスポ […]

生きのびるための流域思考

「流域思考」と言うとけっこう学術的でとっつきにくいイメージが持たれる野田が、実際には台風・洪水に対しての災害対策、および防災のために川の流れを知り、対策を行う考え方を表している。毎年のように台風、さらには豪雨などによる洪水被害は後を絶たず、さらには河川の氾濫も起こっている状況にあるため、流域思考は重要な考え方とも言える。本書はその河川の氾濫をはじめとした災害対策における「流域思考」とは何か、そして […]

リボンの男

今となっても主婦はいるのだが、もう一つ「主夫」の存在もある。最近ではアニメ・ドラマにまでなった「極主夫道」もあるほど、題材となっているものも数多く、実際に主夫を行っている方の本も読んだことがある。 さて本書も「主夫」を描いているのだが、幼稚園児を育て、家計を支えていくために奮闘している姿がここにあった。 幼稚園の送り迎えなども行っていく中で「シュフ」仲間との関わりもあったが、その中での人間模様、さ […]

スポーツする人の栄養・食事学

スポーツを行う方々は練習を行えば良いかというと、実はそうではない。むしろスポーツとその周辺の「生活面」「精神面」にも色濃く影響を受ける。本書は中でも「生活面」の中で「食事」「栄養」にまつわる部分を取り上げている。 第1章「からだにいい食事や栄養とはなにか」 食事は「バランス良く」食べることによって健康的に生きる、あるいは行動をできるようになる。これはスポーツでも例外ではないのだが、スポーツの場合は […]