給与明細から読み解くお金のしくみ

サラリーマンだと、ほとんどの場合は毎月の給料を給与明細でもらうことがある。その中には基本給や様々な手当、そしてさらには保険料や税金などが差し引かれ手取りが口座に入ってくる。ここ最近では電子で見られる会社も出てきており、給料日あるいはその前あたりに給与明細を見てニヤニヤする方、そして今月のやりくりを行う方もいることだろう。

この給与明細には当然ながらお金のことが記されているのだが、税金を含めたお金の流れもまた読み解くことができるという。ではどのように読み解くのか、本書ではマンガも織り交ぜて取り上げている。

Chap.1「「支給」について」

そもそものお金の流れはもちろんのこと、会社の仕組みや働き方、そして給与明細に書かれている中でも「基本給」と「各種手当」の事について取り上げている。

Chap.2「「控除」について」

実は給与自体は全部が全部もらえるわけではない。その中には給与の中で税の「控除」をするために差し引かれる費用もいくつかある。一つが所得税にかかる「源泉徴収税」、さらには国民皆保険であるが故の「社会保険料」、さらには年金だが、企業勤めであれば「厚生年金」の保険料、また「住民税」も入ってくる。また他にも人によるが「介護保険」や「労災保険」などもあり、税や保険料といった差し引かれるものはどのようにして役立てられるのかを取り上げている。

会社勤めの人であれば誰でも見たことがある「給与明細」。その中には受け取られる金額と控除される金額がある。日本国憲法にある義務の中に「勤労の義務」「納税の義務」があるだけに、その2つを担っていると言っても過言ではない。

しかしいざ「どうして控除されるのか?」という質問が来ると、答えられるところと答えられない所がある。本書は「答えられない所」も含めて仕組みをマンガにて説明されているため、けっこうわかりやすく取り上げられており、給与明細でなぜこの部分がかかれているのだろう、という疑問をすぐに解決してくれる一冊である。