とある港町の高台に「銀の鰊亭」と呼ばれる老舗料亭・旅館があった。風景を一望できる所と高台にあるところから「高級」と名付けられたのだろう。
しかしその料亭には謎の「事件」が連続して起こった。しかもその料亭に通う人、働く人にも何かしらの「謎」があり、本書の帯の通り「謎」がいっぱいだった。その謎を解くとなると、料亭で料理を舌鼓しながら一息つけるわけでもなく、謎を解いていかないと行けないことになる。
その謎の真相を追って行くにつれて、なぜ「銀の鰊亭」ができたのか、さらには次々と明かされる「謎」の正体について描かれている。
本書の表紙を見ると落ち着いたたたずまいなのだが、その中はまさに「伏魔殿」と言うような表現が正しいのかも知れない。それだけ謎が多く、難解なものが多かったように思えてならない。
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小路幸也 光文社 2020年02月20日頃
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