今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「マーケティング」

著者の佐藤様より献本御礼。

会社を経営したり、販売などを行っている方々であれば「マーケティング」は身近なものである。しかし会社で働きながらも「マーケティング」とは何か知らない方々も中に入る(かつての私のように)。そもそもマーケティングとは何か、そしてマーケティングを行って行くにはどうしたら良いか、本書は「入門書」として伝授している。

第1章「ざっくりと全体像を知る「マーケティングの基本」」

そもそも「マーケティング」とは、

「商品を大量かつ効率的に売るために行う、市場調査・広告宣伝・販売促進などの企業の諸活動」「広辞苑 第七版」より

とある。特にモノ・コト(サービス)を売る仕事を行う際に利用する活動のことであり、会社によっては「マーケティング部(あるいは課、チーム)」なども存在する。調査や宣伝などがあるのだが、そこには「戦略」がある。

第2章「お客のココロを理解する「マーケティングの心理学」」

モノ・コトを売るとなると、購入するのはどうしても「人」である。その「人」に対し、どのように「購買意欲」を持たせるか、そこに「心理学」が絡む。その心理学をどのようにマーケティングとして利用していくのか、影響力や認知などをもとに紹介している。

第3章「Product(商品)どんな商品が売れる?」

よくマーケティングでは「4P」があるのだが、これは「Product(商品)」「Price(価格)」「Place(流通・立地)」「Promotion(販売促進)」の4つによって成り立っている。本章から最後の6章までの所でそれぞれの「P」について詳しく取り上げている。

一つ目は「Product(商品)」である。売上を上げていくためには商品・サービスがなくてははじまらない。特に販売する要素というとここ最近ではサービス、中には「コンテンツ」と呼ばれる文章や映像などを提供するケースも見られる。

しかしそれらも売れるため、というよりも顧客に対してどのように「価値」を持ち、得ていくかを考える必要がある。単純に商品を売るというよりも、ブランド作りから、前章における心理的な観点で訴えられるような形など検討すべき観点はいくつもある。

第4章「Price(価格)価格戦略のしくみ」

かつては「薄利多売」と呼ばれるほど安いモノ・コトを大量に提供する時代があった。しかしその時代はわずかながら残っているものの、今となってはコストとの兼ね合いばかりでなく、「価格設定」と呼ばれるところで適正、かつ購買意欲を高めていくか、その要素の一つとなっている。ケースバイケースであるが、一例として飲食業界での価格設定をモデルに取り上げている。

第5章「Place(流通・立地)どうやってお客へ届ける?」

実際にモノを販売する、リアルでサービスを提供するとなると、流通はもちろん、販売を行っていくための場所(立地)も大切になってくる。さらに言うと、店舗で販売をするとなると、どのようにして陳列を行っていけば良いか、と言うことも考えるべき要素である。

ではインターネットではどうかというと決して軽視してはいけない分野でもある。「Place」はどこのページで行うか、そして認知していくか、手軽に検索して見つけられるためにどうしていくかも考えるべき内容である。

第6章「Promotion(販売促進)どうすれば売れる?」

最後は販売促進である。リアルにしてもネットにしてもマーケティングを行う際に、販売・購買にこぎ着けるまでがプロセスである。どのように広告を行うか、販売を促していくか、その手法を取り上げている。

商品やサービスを開発して、それを販売していくことはどこの業界でもある。本書の著者は防衛大学校にて教鞭を取っており、経営やマーケティングを教えているが、防衛の所でも特に自衛隊の認知を高めるなどでマーケティングが必要な要素として挙げられ、なおかつリーダーになるほど、部隊運営を行う中で「経営」の知識が必要になってくる。経営・マーケティングは「どこの業界」でも必要であることが分かり、なおかつどのようなものかわからない方々の為の入門書が本書と言える。

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