コロナとオリンピック―日本社会に残る課題

現在北京にてパラリンピックが行われているのだが、実際に北京は北京で、日本とは異なる部分で課題を突きつけられている。もちろんこれから取り上げる東京オリンピックと同じような問題は一部抱えているものの。

本書は昨年行われた東京オリンピックが開催されたのだが、そこで出てきた課題と、社会における変遷についてを取り上げている。

第一章「東京オリンピックと2020年―聖火リレーの到着と大会の延期」

2013年にオリンピックが56年ぶりに東京で開催されることが決まった瞬間、歓喜に沸いた人もいれば、嫌気を持った人もいた。それでも粛々とオリンピックに向けて進んでいった矢先、新型コロナウイルスの感染拡大が起こった。折しも2020年に入ってからのことである。そこでオリンピックの開催意義に関しての議論が噴出し、元々予定通り開催する立場だったIOCも世界的な世論などにも押され、1年延期となった。延期したことによる経済損失もまた議論の的にもなった。

第二章「東京オリンピックがもたらす都市空間の変容」

オリンピックというイベントが起こると、東京を中心にインフラ、さらには都市計画にも「変化」が訪れる。本章では2021年のオリンピック、そしてその前の1964年の東京オリンピック、さらには行われる予定だった1940年の東京オリンピックの都市計画を比較して取り上げている。

第三章「東京オリンピックと震災復興」

東日本大震災が発生して11年を迎える。しかしまだ完全な復興はできておらず、原発問題もまだ横たわっている。また東京オリンピック招致のプレゼンでも、震災とそれに関連する原発についての懸念も存在していた。その際にどのような発言があり、なおかつオリンピックではどうなっていたか、そのことについて取り上げている。

第四章「オリパラ教育とボランティアの行方」

オリンピックやパラリンピックは教育面を通してどのような影響を与えたのか。またオリンピックとなるとかつて「ボランティア」が話題となり、なおかつ当ブログでも「ブラックボランティア」にてオリンピックにおけるボランティアの現状を取り上げたこともある。

第五章「東京オリンピックとナショナリズム」

オリンピック・パラリンピックは開催する場所、時期によって背景は様々である。特に国によっては国家掲揚のために行われる事もあり、ナショナリズムとしての役割も少なからずある。またメダル獲得数もまたナショナリズムの象徴として挙げられるのだが、ここ最近では意識しないような風潮も見られるようになった。

第六章「東京オリンピックと2021年―聖火リレーの開始と大会の行方」

東京オリンピックは開催される直前、さらには開催中も波乱に見舞われていた。その時はコロナのデルタ株の流行による第5波の真っ只中であり、緊急事態宣言も出ていた時期である。開催直前・開催中・開催後も様々な面で批判が起こり、競技に関して急な変更などもあったほどで、異例ずくめの大会だった。

もちろんコロナ禍とオリンピックは今回と北京の2回がそうなった。しかしコロナの収束はまだ見えてこず、下手したら次のフランス・パリにも影響を及ぼす可能性もある。東京オリンピックと北京オリンピックの教訓がこれからの社会はもちろんのこと、今後のオリンピックをはじめとした競技大会にどのように活かされるのか、定かではない。

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