オールドタイムズ

本書は新聞社を退職した記者たちがウェブニュースの会社を設立し、世の中に蔓延るフェイクニュースを暴いていくと言うものである。

メディアに関しては小説ばかりでなく、ルポルタージュなども色々と取り上げてきたのだが、ある種フェイクニュースに対して、さらには既存メディアなど忖度無く暴いていくものである。

新聞記者としては一流だが、ネットニュースとなると環境が違うためズブの素人であることが人物の描写を見ても見て取れる。もちろんネットニュースの運営もうまく行かず、なかなかアクセスも伸びない。会社設立に対して出資者もいるのだが、その人もしびれを切らし、発破をかけられ、フェイクニュースをつくことで、アクセス数を伸ばそうという物語である。

ニュースはもちろんのこと、新聞や、ウェブメディアの所に至るまでを網羅し「ジャーナリズム」とは何かについて痛快、かつ考えさせられるようにできている。