PTA モヤモヤの正体 ――役員決めから会費、「親も知らない問題」まで

よく教育の世界以外でも有名になっている「PTA」。これは「Parent-Teacher Association」の略であり、教師と先生との関係を構築・支援していく団体を表している。交流の場としても扱われるのだが、PTA自体が「おかしい」の伏魔殿とも呼ばれている。実際にとある政治学者がPTA会長になったというコラムがあり、PTAのおかしさをしてきたことは話題となっている。本書もまた記者の観点からPTAのおかしさを追及している。

第1章「まだまだおかしいPTA」

PTAの活動とは何かと思い、入会した。しかしわずか1年で挫折したり、絶望したり、タイトルの通り「モヤモヤ」する思いを持ってしまう。その要因とは何か。そこには「共生」かと思いきや「強制」であること、そして「ポイント制」といったものまである。さらには学校単位でPTA改革を進めている所もあるがなかなかうまく行かない現状もある。

第2章「これだけは知っておきたいPTA」

そもそもPTAとはどのような仕組みで成り立っているのか。もちろん学校単位の「PTA」もあるのだが、それだけでなく市区町村・都道府県のPTA連合会もあれば、それらを束ねる「日本PTA全国協議会」「全国高等学校PTA連合会」といった団体まである。特に番組に対してPTAが指摘するといったものは「日本PTA全国協議会」のことを指す。

第3章「誰も知らないPTAの世界」

そもそもPTAは任意団体であるが、その中に入っていくと、実際にピラミッド型のような組織となっており、歪なものであると指摘している。第2章で述べた中で「日本PTA全国協議会」とはどのような団体か、表向きと実際を追っている。

第4章「「大きなPTA」はどこへ行く?」

「大きなPTA」は学校単位「以外」の団体を指しているが、特に全国協議会の所が「大きなPTA」の代表格である。もっともPTAを束ねるとあるが、実質的に政治的なところにも影響を及ぼしており、組織票としての活動も少なくない。

第5章「これからのPTAのために」

冒頭で取り上げた意味とはかけ離れているPTAだが、本来に戻るためにはどうしたら良いか。PTA自体には団体としての病理はもちろんのこと、教育、さらには社会の病理を担っている部分もある。一度壊して立て直すといった論調もあるのだが、なかなかうまく行かないのも現状としてある。

実際に市区町村において、PTAの問題にたいして本格的に取り組んでいるところもある。その動きもまちまちであるが、学校単位、市区町村単位で草の根から取り組むこともまた改革の一つである。しかし改革は一日にてならずであり、なおかつ巨大化しているPTAを変えるのは容易ではない。むしろ本書やコラムのように現状を知り、議論することも求められることだろう。

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