人が集まる街、逃げる街

「街」には様々な表情があり、表情によって街そのものの個性・特色となっていき、人が入ったり、逆に離れたりする。特に2020年に入ると、コロナ禍によりテレワークなどが急速に進み、街の見方も変わっていっているという。そもそも本書のタイトルにある「集まる」「逃げる」にはどのような要素があるのか、本書はそれぞれの街を引き合いに出して取り上げている。

第一章「ニュータウンの課題と挑戦」

高度経済成長期に数多くの「ニュータウン」だが、近年は衰退を見せている所も少なくない。しかし場所によって防災を含めた対策が行われ、離れることを抑制したり、逆に人が入りやすくする動きを

第二章「「タワマン」街の明暗」

今もそうかもしれないが大金持ちの象徴の一つにタワマンに住むといったものがある。タワマンのある所というと、いくつかあるのだが、災害時における負の側面も露呈した。露呈した側面もあるが、街並みの面で明暗が場所によって分かれている。

第三章「変貌してゆく大都市の中の街」

大都市圏の繁華街もまた場所により変化はあり、明暗も分かれている。特に「コロナ禍」により影響を及ぼした地域も少なくなく、居酒屋などが立ち並ぶ地域は危機に瀕している。

第四章「模索が続く大都市郊外」

郊外も郊外で課題が残っている。郊外の中には観光名所と呼ばれる所、さらにはヘッドタウンと呼ばれる所もある。本章では郊外を代表する4都市の課題を取り上げている。

第五章「新陳代謝を仕掛ける街」

新陳代謝は主に人の入れ替えが激しい所を表している。大都市から、小規模な都市に至るまで、人の新陳代謝の激しい街が本章にて並んでいるが、その要因を分析している。

第六章「「街おこし」に挑む街」

都市によって「街おこし」を行っている所もある。その要素は野球やアニメ、歴史など多岐にわたる。本章では街おこしを行っている代表的な都市を取り上げている。

第七章「盛衰の分岐点に立つ街」

都市によっては盛衰はどうしても起こる。その岐路に立たされた中でどのような街づくりを行っていくかが首長を始め、その街にて住んでいる、あるいは働いている方々に課せられた課題である。

第八章「今注目の成長する街」

街によっては注目が集まる所も時期によって変わってくる。本章では特に首都圏の中で著者自身が「成長株」と思っている街を取り上げている。

第九章「奮闘中の地方都市」

地方都市の中には深刻な悩みを抱えている所も少なくない。その悩みを解消するために都市それぞれでどのような奮闘を見せているのかを列挙している。

第十章「コンパクトシティ化を目指す街」

街によっては「コンパクトシティ」を目指す所もある。それはインフラはもちろんのこと、行政的なところでかゆいところに手が届くような街づくりを行うと言う動きでもある。

第十一章「島の未来」

街には島の街もある。陸続きの街とは異なり、島ならではの悩みや利点などもある。それをいかにして活かしていくかが課題として挙げられている。

第十二章「リゾート誘致にかける街」

リゾートと呼ばれる街は全国的にも様々なところにて存在する。存在する街のなかでリゾートとしてどのように観光客を集めていくか、また安定して人口を維持していくかなどの課題もある。

第十三章「空港、港を活かす街」

空港や船の港がある街を取り上げている。特にインフラの中心になのだが、港ならではの特色もあれば、空港の誘致や対立などもある。

第十四章「インバウンドが集まる街」

第十二章に似ている部分もあるのだが、観光客をいかにして呼ぶか、その課題を持っている街も少なくない。どのようにして観光客を呼び寄せつつ、定住していくように仕向けていくか、街それぞれの戦略を明かしている。

日本には数多くの街があり、その街それぞれで悩み、課題、動きもある。その動きによって定住者が増えていき、人口増減にも影響を及ぼす所もある。「行政」における政策の中にもどのような街づくりを行っていくべきかというものも挙げられるため、首長を始め、そこに住む・働く街の人びとにもかかっている。