護られなかった者たちへ

日本国憲法には第25条に「生存権」が定められている。条文を見てみると、

第1項:すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
第2項:国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

とある。それを守り、実行するために「社会福祉制度」ができ、さらに見ると「生活保護」などのセーフティネットがある。しかしその制度の行使によっては解釈が生まれ、単純に条文しか書かれておらず、機能していないという意見もある。

特に条文の中にある「最低限度の生活」が人それぞれ異なるだけでなく、それすらできない人もいる。本書はその護られなかった人たちの事件を描いている。しかも東日本大震災が起こって4年経った時に事件が発覚する。しかも事件を洗っていくうちに「護られなかった」真実に迫るというものである。ミステリーで推理もありながら、今の現実をここまで克明に投影できるのかと感嘆するほどだった。

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