愉快な青春が最高の復讐!

本書は「紀行文」と言うべきなのか、それとも「青春録」と言うべきなのかはわからない。しかし社会人の新人が、同期と一緒に全国津々浦々を旅した記録であることは間違いない。とはいえど、「旅する」と書いたのだが、日程や移動距離がかなり長く、なおかつ移動や宿泊、さらには会社員生活自体も私でも考えられないようなものだった。しかしあり得ないような旅行や生活を送ったものが記録となって残り、いつしかそれが「青春」となって思い巡らしていく。

こういった青春というと、よく連想するのが大学生の時の方が多いように思える。しかし著者は学生の時に体験できなかったことから、社会人の経験が浅いときに行おうと考えたのかは定かではない。ただ就職したときの同期の「絆」「青春」と思わせるような事を行ったのは間違いない。

本書はその記録であるが、それをどう思うかどうかは読み手次第と割り切って、写真も含めて「全て」さらけ出している。受け手次第かも知れないが、これくらいバカをやれることが今の時代特に大切な思い出として残るのは間違いない。