バブル・コンプレックス

「バブル」の時代を知る人というと50代~60代あたりの世代、下だと40代後半でギリギリと言った所かもしれない。かくいう私は30代後半であるため、バブル崩壊以降の停滞した時代のところをよく知っているため、バブルがどれほど熱狂したのかメディアで見た所でしかわからない。

本書はそのバブル世代の著者が様々な世代に触れていったとき、下の世代を中心にどのようなギャップが生まれたのか、エッセイにして取り上げている。特に「世代」は時代背景や価値観など、出来事や経済状況も含めて異なってくるため、違ってくるのは当然である。

しかし単純に「当然」だけで終わらせず、どのようなギャップがあるのかを、自ら見聞きしたことを中心に綴りながら見て行っているような感じがある。昭和・平成・令和と3つの時代が流れていったのだが、その流れていった中でどのような時代でありつつ、バブル世代はどのような立ち位置だったのかを俯瞰しているような気がしてならなかった。