メモ活

元々仕事にしても、プライベートにしてもメモ魔である私にとって、これほど心躍るような本があったのだろうか。本書は言うまでも無く、「メモ活」の効用と色々なメモの活用法について書かれた一冊であるのだが、著者ならではの特徴もいくつかある。

第1章「「メモ活」の基本原則」

ノート術で書いたのだが「ノートは忘れるために書く」ということを当ブログで主張したことがある。それはメモでも同じ事である。人間は忘れる生き物である。その「忘れる」を最大限に活用するためにノートにて記録をすることを書いたのだが、著者はその「メモ」版である。他にもアイデアや仕事についてもメモを取ることを重要視している。そしてこの後にも記載されるのだがこのメモは「A4サイズのノート」を利用するのだという。

第2章「とにかくすぐに記録する「段取りメモ」」

仕事を行っていく中で「段取り」を決める事は非常に大切になる。その段取りを頭の中で決める事も一つの手段かも知れないが、実際にある仕事はどのようなものがあるのかを記録する。そのメモをどのように「使い」、段取りを組み立てて行くのかも記している。

第3章「A4ノートに記録する「要約メモ」」

メモ魔である私でもよくわかるのだが、仕事にて色々とメモを行っていくのだが、その中で気づくこともあれば、要約できるようなこともできる。

第4章「速く、正確に記録する「スピードメモ」」

メモに記録をすると言っても、仕事や内容によってはスピードが求められることもしばしばある。特に会議中など人と話しているときには、特に話している内容や重要なことを素早くメモを行う事が大切になる。そこでどのようにスピードをもってメモを取るべきか、またそれ以外にもスピードが求められるようなこともあるのだが、どのような時なのかも取り上げている。

第5章「思考を加速させる「アイデアメモ」」

アイデアはひょんなことから浮かんでくる。そのアイデアを逃さないためにもメモに残すことも大切である。もっとも私自身も散歩をしながらアイデアを生み出したり、書評のネタを作るときもまたスマホにメモをとることも多々ある。

第6章「文章力の決め手「素材メモ」」

よく言われる「論理的な文章」や、引き込まれるような文章と言った技術があっても、その根本である材料が良くなければ体をなさない。その材料を作るために、何をメモでもって拾っていくのか、そしてどのように文章に組み立てて使っていくのかを取り上げている。

もちろん「メモ」を目的化することはナンセンスではあるが、メモは仕事・プライベート関わらず、良い効果をもたらす。実際にどのようにしてメモを行ったらよいのかわからない場合は、私からのアドバイスとして「何でもかんでも書いた方が良い」と答える。そして書くのが増えていけば、本書のような方法をはじめ色々なメモ術を実践し、メモをより良いものにして行くのが良いことだろう。