量子人間からの手紙捕まえたもん勝ち！

本書は先日取り上げた「捕まえたもん勝ち！」シリーズの第2弾である。本書の主人公は元アイドルの刑事を中心に事件を追うものであり、今回は変人の刑事とタッグを組む。今回はカメラをすり抜けて殺人を犯す犯人との闘いを表している。

ある意味近未来の様相を示しているように見えるが、その「近未来に見える」所にトリックがある。そのトリックを暴くべく2人の刑事たちが謎を追うという作品である。

しかも本書は謎解きのミステリーだけでなく、警察内部のやりとりも深掘りされている。というのは警察官僚の「権力争い」や、アメリカのFBIもこの事件に深く関わっているためである。そのため謎を解くだけでなく、権力争いなどの「板挟み」のような状態の中での謎解きであるため、ミステリーならではのスリリングさも出ている。