貯金ゼロから始める「新へそくり生活」のススメ

物価高が多くある世の中である。最近のニュースを見ると10月には6305品目にも及ぶという(NHK HP「サクサク経済 Q&A」の「「値上げの秋」10月は8月の2.5倍に…」より)。こうなってくると日常的に購入するものも費用がかさみ、お金を貯めたり、使いたいものに使うことができなくなることも大いにある。

貯蓄に回したり、最近では投資に回すと言った動きもあるのだが、本書は家庭にもある「へそくり」を駆使していかに資産を増やしていくかを取り上げている。

第1章「お金を貯めたいのに貯められないのはなぜ?」

物価高に限らず「お金を貯められない」傾向にある人は少なくない。なぜ「貯められない」のかの理由はいくつもあるのだが、「使い方」の部分が多くある。節約の仕方のみならず、お金をどのように考えるかというのもあるが、本章では時代遅れのように見える「へそくり」こそ、貯めたり使ったりする救世主になる。

第2章「お金がどんどん貯まる「へそくり人」になろう」

お金に対する考え方は人それぞれである。著者曰くお金は「貯めることに価値がある」と主張している。もちろん人によってお金は「ツール」と割り切る人もいれば、「生活の一部」と捉える人もいる。著者はあるまで「貯める」ことを主軸としているが、その理由として人生の面での家計に関しての「ピンチ」も言及している。

第3章「「新へそくり三分法」で資産を増やす」

よく「へそくり」と言われるものとして、タンスなどに封筒などを隠すようなものを連想してしまうのだが、ここで言うへそくりは「口座」が主軸である。特に「三分法」と定義しているのがカギとなり、預金口座の他に2つ別の「口座」をつくることを提唱している。

第4章「なまけものが得をする「新へそくり三分法」」

日本のみならず、世界的に経済は成長しているように見えて、私たちの生活は本当に反映できているのかというとそうではない。日本では給料がなかなか増えず、冒頭に書いた物価高もある。一方の諸外国では激しいインフレで苦境にあえいでいる。本章ではその経済に頼る部分もあれば、頼らずに行うようにするために「三分法」を提唱している。その三分法は日々忙しくてもできる方法も示している。

第5章「日々の生活費からへそくりを捻出するワザ」

冒頭でも取り上げたように、昨今では物価がドンドンと上がってきている。にもかかわらず、給与が横ばいになるなど家計のやりくりも難しくなる状況が続いている。そのような中でも「やりくり」をいかに行っていくかの「ワザ」もある。本章ではその見直し方ややりくりについてを伝授している。

第6章「「へそくり」は最高の自分磨き」

買い物にしても、収入にしてもやり方一つでお金を貯められるか、貯められないかがある。その技術や考え方は日々カスタマイズされていき、自己成長につなぐことができる。そのため「へそくり」を行う事はお金に関しての技術・考え方につながるため「自分磨き」になり得るという。

「へそくり」というと「古典的」や「タンス預金」というようなイメージを持たれるかも知れない。しかし本書で言う「へそくり」は本書の中に「三分法」で定義しているようにある種「分散」といった形で行われる特徴がある。働いて稼ぐだけが全てでなく、いかにして貯めていくかもまた考えるべき課題であるが、その参考に本書がある。