考えるだけで無く、行動を行う、しゃべるなど生きていく上で非常に重要な要素なのが「脳機能」であるが、加齢とともに、衰えて生きやすく、衰える度合いによっては寿命が来てしまい、認知症の引き金にもなりかねない。
そこで本書である。本書は認知症を防止するために「脳寿命」を延ばすことを挙げているのだが、どのように延ばすことができるのかそのことについて伝授している。
第1章「脳の謎を知る―まだまだその正体はわかっていない」
そもそも私たちの「脳」には謎が多く、脳科学の観点でも未だにわかっていないことが多いというるそこで本章では今わかっている「脳の謎」を明かすとともに、脳が思考・行動についてどのように作用するのかを紐解いている。
第2章「脳が老化する仕組み、それを予防する方法」
脳機能は「老化」するのだが、どのようにして「老化」するのか。またそれを予防するにはどうしたら良いのだろうか、本章では生活習慣から、楽しみ、さらには意欲などに着目して伝授している。
第3章「脳の健康寿命をいかに延ばすか」
寿命はここ最近下がったというニュースがあったものの、それでもなお平均寿命の高い日本。しかしよくある「寿命」ではなく、活動的でいられる「健康寿命」に着目されて始めている。生活習慣病の原因になるところをいかにして予防、あるいは治療を行っていくことも必要である。また生活習慣の中で脳機能が良くなるような方法もあるが、本章ではどのようなことを行えば良いのかを取り上げている。
第4章「脳寿命を延ばすノウハウ(実践編)」
本章では前章の引き続きにもなるのだが、特に運動・睡眠などの「習慣」をいかにしてつくっていくべきかを中心としている。
第5章「脳に効く、食とサプリはあるのか?」
「脳に効く」と標榜する食べものはけっこう多い。しかしながら、特効薬になるような食べものは無く、むしろ普段の「習慣」全てを見直すことが大事であるとしている。
第6章「脳の最先端医療はどこまできたか―アミロイドPETの効用」
脳にまつわる病気もあるのだが、その病気を治療するための「最先端医療」はどこまで発展しているのか。本章では「アミロイドPET」を主軸とした新しい治療法を紹介している。
脳の機能はある程度解明しているとは言え、全部解明しているわけではない。もちろんどれが脳に良いのか、悪いのかも人それぞれになってくるため謎に包まれている。しかしながら現在わかっているなかで脳に良いのは、衣食住をはじめとした生活習慣を改めていくことである。ごく当たり前に見えるのだがそれがなかなか難しい。
コメント