パパ活女子

先日どこかの国会議員がパパ活疑惑をかけられたのは記憶に新しい。もっとも「パパ活」自体は言葉としてここ最近できているものの、かつては「援助交際(援交)」として扱われてきた。なぜ「パパ活」と言う言葉がつくられたのかの源流は不明だが、できたばかりの頃に同名のドラマもあった。

そもそもなぜ女子たちはなぜ「パパ活」を行うのか、またパパ活の傾向はどのようなものなのか、本書はそのことについて取り上げている。

第一章「女子たちが没頭する「パパ活」とはなにか?」

冒頭に援助交際があり、その後「パパ活」ができたとあったが、実際には「援助交際」と「パパ活」は異なるのだという。著者が言うには「売春」になるかならないかの違いであるという。もちろんこちらについては著者の意見もあるため異論があるかもしれないが、その議論はここでは割愛する。さて、なぜパパ活ができ、盛んに行われているのか、本章では実例も含めて取り上げている。

第二章「パパ活の模範として機能する「交際クラブ」」

また「パパ活」を行っている中の背景にある所として「交際クラブ」「デートクラブ」の存在がある。著者が実際に「交際クラブ」に赴き、なぜパパ活ができ、なおかつスタイルと現状についてどうなっているのかを赤裸々に明かしている。

第三章「パパ活男性をウンザリさせる「茶飯女子」」

元々「パパ活」はお茶やご飯だけでなく、「性的な関係を持つ」「交際する」こともまた活動の一つとしてあるが、女子の中には交際を含めた「関係」を拒絶し、ただお茶やご飯だけの関係でお金を取るような女子も存在する。「お茶」と「ご飯」だけの女子のため「茶飯女子」と呼ばれる。その茶飯女子がなぜ生まれるのか、どういった考えで茶飯女子となるのかを分析している。

第四章「パパ活サイトの女性会員は31パーセントが「女子学生」」

「パパ活」を行う中で「交際クラブ」や「デートクラブ」だけでなく、「パパ活サイト」なるものも存在する。そのサイトに登録しているのも31%が女子学生であるという。理由は本章のみならず第三章にも言及しているが、「お金が無い」ことにある。その「お金が無い」の中には遊ぶ金のほしさと言うよりも、学費や生活費がかさむことによって、家計が火の車になり、パパ活に手を出さざるを得ない事情がある。

第五章「日本社会からこぼれ落ちる「中年パパ活女子」」

パパ活は女子学生だけでなく、中年層でも行われているという。もっともそのパパ活の対象も同世代かそれよりすこし上の世代に対してであるが、女子学生と比べてパパ活を行えている中年パパ活女子は少ないという。

パパ活はネガティブな印象を持たれるのだが、そもそもパパ活とは何かと問われるとわからない方々もいるかもしれない。そのため本書はパパ活とは何かを知る格好の材料と言える。