楽しくはじめて、続けるための 自炊入門

私自身、大学入学と同時に独り暮らしを始め、もう18年半以上経つ。しかしながら大学生活の4年間は下宿だったため、実際に料理するなどの独り暮らしは14年半あたりになる。元々料理自体は、時間こそ取らないまでも、簡単なものをつくることが多い。野菜炒めや焼きそば、さらにはあり合わせのサラダや簡単な鍋に至るまではつくる。とは言えど、自炊のレパートリー自体は少ないため、ある種ワンパターンになってしまうことも多々ある。

私のように簡単な自炊を行っている一方で、独り暮らしでありながら自炊ができない方も中にはいる。時間が無くてできない人もいれば、料理自体が苦手な人もいる。特に後者に対しては本書である。本書は料理が苦手であってもある程度のレシピさえあれば、自炊を行う事ができるとうい。そのレシピからやり方に至るまで「入門書」として伝授している。

第1章「自炊を続けられている人は何がちがう?」

自炊ができない人の多くはコンビニ飯(あるいはスーパーの惣菜)やUber Eatsをはじめとした出前、外食などで済ませることが往々にしてある。実際に包丁ですら握ったことが無い人もいるかもしれない。しかし自炊には自炊の「メリット」がある。そのメリットと初心者ならではの考え方を本章では列挙している。

第2章「少ない食材でシンプルにおいしい料理を作る秘訣」

いざ「自炊」をするとなると食材を全て揃えなくてはならないが、集めたり、作るだけでも大変そうと思ってしまい、おっくうになってしまう人も往々にしてある。本章では購入する食材や調味料の意図を取り上げている。

しかし私自身としてはここ最近スーパーなどでは自分で簡単に作れるように、ある程度1人前でカットされているものや材料が集められているキットのようなものまである。特に独り暮らしとなると、タマネギやジャガイモなどの食材1つ買うだけでも差はあるものの、1人前ではまかなえないほど多くあることもある。まずは食材を買うよりも1つ1人前で作れるような食材・商品を購入して「やってみる」ことから初めて見てはどうか。

第3章「基本の調理法を押さえて、自由に料理しよう」

料理の本を見ると、やり方が書かれているのだが、実際の料理は「自由」である。料理本に書いてあることを必ずそうしなければならないと言うわけでは無い。

しかし自炊初心者になってくるとこの「自由」という言葉であたふたしてしまうことも多い(かくいう私も自炊し始めた頃はそうだった)。

もっとも料理は焼くこともあれば、煮る・蒸すもある。また生食で切って盛り付けるだけでもまた「料理」である。

第4章「自分好みに自由に味付けできるようになるには?」

調味料の使い方について料理本で書かれているものはあくまで「目安」のため、自分好みに調節を行う事もできる。そのため1つ料理本通りに作ってみて、その後、同じ料理を作る際に、調味料の量を少し変えてみる、あるいは料理本には醤油と書いてあったが、ソースにして見るという新しい「実験」もできる。「自由」は調味料の調節だけでも叶うことができる。

第5章「自炊ビギナーにおすすめな「ゆる献立」」

自炊初心者であっても、できる料理もいくつかあり、本章では「ゆる献立」として「おかず」「汁物」としていくつか紹介している。

第6章「「料理したくなる環境」の整えかた」

ある程度やってくると人によるが料理をだんだんしてくなってしまう。料理道具も揃えるようになり、なおかつ環境を整えることも必要になってくることもある。ではどのように整えたら良いかレイアウトを含めて示している。

第7章「自炊あるあるの悩みに答えます」

自炊に限らず、物事を続けるとなると、仕事を含め色々な事が起こり「疲れる」こともある。その「疲れ」が原因となり、なかなか一歩を踏み出せない人も多いのではないだろうか。このことも含め自炊にまつわる「悩み」に答えているのが本章である。

第8章「料理をより楽しく感じさせる、4つのアクション」

料理はやっていくとある種「沼」のようになってくる。つまりは楽しくなってくる。自分自身のさじ加減一つで美味しくなったり、不味くなったりするのだが、調節の仕方、さらには食器や調理道具なども含めてこだわってみることもまた一つの「楽しみ」になる。

自炊をやったことが無い方々だと、抵抗を持つ人もいる。しかし「自炊」における料理と言っても本当の意味で野菜炒めや卵焼きなど、本当の意味で簡単なものからやり始めるだけでも「自炊をした」ことになる。自分自身の食べるものを自分で買って、作って、食べる。それだけできれば自炊ができるようになる第一歩となる。そこからさらに色々なレシピにチャレンジして、自分に合いながら、健康的な食生活を行う事によって、体調を含め色々な方向で良くなってくる。