情熱の砂を踏む女

スペインは「情熱の国」というイメージがあり、なおかつステレオタイプのイメージとして「闘牛」がある。現にスペインでは年数十回バルセロナの「ラ・モニュメンタル」という闘牛場で、行われている。

闘牛自体はスペインに限らずポルトガルやフランス、さらには形は違えど日本でも行われているが、「闘牛」というと「スペイン」というイメージがつよい。もっとも歴史的にも中世から行われた記録があり(諸説ある)、多いときにはスペイン各地にて行われた。それがだんだんと衰退してしまいテレビ放送も無く、先述の闘牛場でしか行われていない。

本書はその闘牛が舞台であるが、死んだ兄を追ってスペインに渡り、兄と同じように闘牛の世界に魅入られ、闘牛士となった。表紙から見ても、「女性」というよりもまさに「闘牛士」の出で立ちそのものである。

しかも闘牛士になっての成長では無く、なぜ兄は死んだのかというミステリーの要素が盛り込まれている。そのミステリーの中にもふんだんに「闘牛」の要素が盛り込まれているため、ミステリーと言うよりも闘牛の素晴らしさが伝わる一冊であった。

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