レーテーの大河

舞台は大東亜戦争終結後から1964年の東京オリンピックにかけての期間を描いている。特に終戦直後の混乱の中で日本・満洲における激動の中で「戦災孤児」として生きてきた3人、そして関東軍として満洲に赴いていた日本兵2人が本書の主軸になる。

戦後の激動の最中で行われたとある「任務」を巡り、様々な出来事に巻き込まれる。それが東京オリンピック開催までの約20年にも及ぶ長い闘いだった。しかもその「任務」は「戦争」のこと、さらには日本やアメリカなどの「国」に関しての最重要機密で成り立っている。

しかもこの20年の中にうごめく陰謀もあり。また本書のタイトルにある「レーテー」と「大河」の2つの要素にも本書の確認にまつわる「カギ」が隠されている。国や戦争に関しての「陰謀」を描いているため、スケールが大きく、なおかつ大東亜戦争の歴史、および戦後の歴史を知るとさらに楽しむことができる一冊である。