著者の佐藤様より献本御礼。
「意思決定」は経営をはじめとしたビジネスの世界でも、普段の生活の中でも存在する。この「意思決定」は経済の世界でも、経営の世界において、様々な「法則」や「定義」がある。ではどのような種類があり、私たちのビジネス・生活に直結しているのかを本書にて取り上げている。
第1章「ようこそ「意思決定」の世界へ「知覚」のしくみを体感する」
「意思決定」を行うのは自分自身、あるいは所属している組織自身であるが、その「決定」に至るまでの材料は「五感」に関しての感覚、さらにはその感覚から得られる「認知」など様々である。
第2章「「神」と動物のはざまで「行動経済学」と「進化心理学」」
この「意思決定」を行う中で経済学的に、「行動経済学」の範疇にて語られる部分もある。「合理性」が一例として本章にて挙げられている。他にも人間もとい動物としての「行動」にはどのような「心理」が働いているのかも本章にて言及している。
第3章「動物の本能に根ざす「思考の錯覚」 「認知バイアス」 」
第1章で「認知」についてあったのだが、その認知にまつわる「バイアス」があり、バイアスによって意思決定において影響を与えることもある。他にも思考にかんしても「錯覚」に陥ることもあり、同様の影響がであるのだという。
第4章「正確さより、スピードを優先する ――「ヒューリスティック」」
ビジネスの世界において正確さも求められている一方で、それよりも「スピード」を重視する所も少なくない。もっともビジネス書のところでも同様である。そのスピードを優先する中での「意思決定」はどこにあるのかを論じている。
第5章「比較に惑わされる ――「対比効果」」
意思決定を行う中で、いくつかの要素との「比較」は内容・状況によりある。その比較における「基準」はTPOに関わってくるため一概には言えない。しかしながらその「比較」にも「対比効果」などで意思決定に影響を与える要素もある。
第6章「「想起」「連想」「記憶」にかかわる錯覚」
意思決定を行う中での「思考」や「記憶」がある。その中で思考の中で生まれる「連想」「想起」、さらには「記憶」と、それぞれには「錯覚」がある。その錯覚はどこにあるのかを取り上げている。
第7章「「計算」「確率」「統計」にかかわる錯覚」
数字となると説得力があるように見える。この「見える」所にも「錯覚」という名の罠がある。統計にしても計算にしても「見方」によって解釈も変わってくる。どのような錯覚があるのかを本章にて取り上げている。
第8章「費用対効果で考える ――「意思決定の実際」」
「コスパ(コストパフォーマンス)」を考える上で出てくる「費用対効果」。購入を含めた「選択」に迫られるなかで「合理性」を求めていくとする時、「費用対効果」としてどのような法則などがあるのかを取り上げている。
第9章「波及効果を考えよう ――「システム思考」」
「システム」の中にも様々な法則がある。身近にあるキーボードからAmazonなどの販売の所にもどのようなシステムがあり「法則」があるのかを取り上げている。
第10章「これからの時代の「意思決定のヒント」」
情報はもはや川の激流のごとく流れてくる。流れてくる中にどのようにして情報を得て、意思決定を行っていくか。その取捨選択はもちろんアイデアも生み出していくなどが求められる。
本書で紹介されている意思決定の法則や方法などが全部で90も取り上げている。人生・仕事において何が利用できるかどうかはわからない。またTPOに応じて利用できるものも変わってくる。またそれぞれの法則においてもどのように実践したらよいか細かくなってくると量としては本書の何十倍のページ数にまで及ぶ。本書はある種入門として意思決定にはこのような種類があると言うことを知り、そこから具体的な方法を見ていくと良い。
コメント