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アイデアパーソン入門

「考具」で有名な加藤昌治氏の一冊。本書はどうやら「考具」の副読本として読まれたほうがいいというが、私自身「考具」を読んだことがないので、いきなり副読本からのアプローチになる。 それはさておき、本書の最初を読むといきなりこのような文言が、 「最初に宣言してしまいましょう。  あなたはすでに「アイデアパーソン」なのです。」(p.3より) 本書はこれを前提にして始まる。とはいえアイデアパーソンと言っても […]

英語教育熱 過熱心理を常識で冷ます

英語教育論争は今も続いており、とりわけ小学校の段階から英語の教育の是非についての論争は激しさを増している。私自身は早い段階からの英語教育は反対である。日本語たる国語教育がままならないままで英語を身につけたら日本語も中途半端、英語も中途半端で結局本末転倒に陥ることが目に見えている。中学・高校において英語を勉強しても十分に話すことができない現状である(とはいえ、中高の英語教育は役に立っている部分はある […]

日本神話とアンパンマン

日本神話を考察するにあたりこれほどユニークなものはなかった。 日本神話と言うと「古事記」や「日本書記」の書物から出てきたものであるが、それを「それいけ! アンパンマン」のアンパンマンワールドと関係があるというのを考察した1冊である。一見馬鹿らしく思えるが、読んでみると驚くほど関連性が見つかる。「新発見」と言うのはまさにこのことだろうか。 「前口上」 「日本神話」を読み解くとなると当然「神話入門」や […]

「アメージング・グレース」物語―ゴスペルに秘められた元奴隷商人の自伝

アメージング・グレースという曲は誰でも一度は聞いたことがあるだろう。一応CDもいかに挙げておいて見た。 アメージング・グレースと言うのは歌詞が非常に素朴であるが、前向きになれる気持ちになる歌詞である。実はこのアメージング・グレースのかしは元奴隷商人が書いたものであることはご存じだろうか。本書はこの元奴隷商人の自伝を綴っている。 第1部 名曲「アメージング・グレース」秘話 誰もが一度は聞き、一度は口 […]

2月上~中旬はある意味天国である意味地獄な件について

イベントスケジュールを公開するのは当ブログは初めてなのですが、告知も兼ねて私が参加するイベントスケジュールを紹介しようかと。 まずは7日の土曜日はこれがあります。 ワクワークショップ Vol.01 横田尚哉氏に学ぶ「ワンランク上の自己投資」 10月末の出版記念講演以来、この方の講義を聴くことになりました。今行っている自己投資に「それは何のため?」「それは誰のため?」というファンクショナル・アプロー […]

日本経済を襲う二つの波―サブプライム危機とグローバリゼーションの行方

上武大学大学院教授の池田信夫氏は著者を「地底人」と揶揄した。 なぜ池田教授は彼を地底人だと読んだのか。著者は「定額給付金」と言った「バラマキ政策」と呼ばれるものを称賛したからだ。ではこの理由も兼ねて本書で検証する。本書はサブプライム危機とグローバリゼーションが波として日本経済に襲い掛かる。バランスシート不況の分析でもってこの不況の乗り切り方を提示している。 第一章「サブプライム問題は戦後最悪の金融 […]

失墜するアメリカ経済―ネオリベラル政策とその代替策

昨年10月にアメリカの大手証券会社リーマン・ブラザーズが倒産し、世界恐慌がはじまった。もともとアメリカのサブプライムローンの焦げ付きから端を発したものであるが、世界的に景気が冷え込んだのがちょうどこのころであったのではじまった時が前述の時で差支えないだろう。 アメリカはサブプライム問題までは世界一の経済大国として各国に猛威をふるっていた。「大国」という言葉をまかり通らせるほどの軍事もさることながら […]

グローバル・ジハード

もうすでに分かっていることだが「ジハード」と言うのはイスラム教の「聖戦」を意味している。ではなぜこのタイトルになったのかと言うと1998年に遡る。オサマ・ビンラディンがアメリカに対し「グローバル・ジハード」を宣言した年である。当時のアメリカ大統領はビル・クリントン。妻が誰とかはもう言うつもりはない。この時からすでに「テロとの戦い」はひそかに始まっていた。 それが顕著となったのはあの9・11である。 […]

悲しき横綱の生涯―大碇紋太郎伝

横綱朝青龍が5場所ぶり23回目の幕内優勝を飾った今年の初場所。先頃までの横綱の品格や八百長問題が飛び交ったのを一気に吹き飛ばした感じであった。あれだけ批判していた漫画家のやくみつる氏も今回ばかりはさすがに称賛した(ただし、立ち振る舞いは非難したが)。しかしそのような状況でも角界の課題は山積の状態が続いていることは事実である。 さて本書の話に入るが、本書はいまから100年以上前の角界の様子、とりわけ […]

世論調査と政治――数字はどこまで信用できるのか

当ブログでも政治に関しての言及は多々ある。しかし世論調査に関しては私自身はいっさい関心がない、と言うよりは信じていない。世論調査は各新聞社やテレビ局によって数字がバラバラなのだが、局や新聞社それぞれのイデオロギーが見え見えだからである。またそれを「民意」とか「国民の意見」と言うものだから困りものである。それにより首相の意見野党の意見が振り回され、野党はそれを武器にする。常に国民を意識することが民主 […]